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フランス人が言うおいしさの表現でよく耳にする「fondantsフォンダン」(とろけるような)と「crémeux クレミュー」(クリーミー)。
とろける食感が好まれるのは確かなようです。日本では「辛くておいしい」「野菜がシャキシャキしておいしい」などよく耳にする表現ですが、基本的にフランス人は辛い料理が苦手な人が多いです。フランス料理で辛い料理、というものがあまりなく、辛さに慣れていないのかもしれません。日本の料理番組では野菜を炒め過ぎず「シャキシャキ感」が大切、と言われることも多いですよね。ところが日本人が好きな「野菜のシャキシャキ感」は、フランス人にはあまり好まれないことが多いです。フランス人は野菜を柔らかくなるまで煮たり炒めたりして食感を「fondantsフォンダン」にするのが好きなのです。一般的にはラーメンなどの熱々の料理は日本人と同じスピードで食べるのは難しいかもしれません。「温かいうちにおいしくいただく」のはフランス人も同じですが、「熱々を急いで食べる」のは苦手なフランス人が多いようです。もちろん、激辛ラーメンが好きなフランス人もいますが。
日本人とフランス人共通の「好きな味」といったら、「甘辛味」ではないでしょうか。例えば日本料理にあるお醤油と甘味が合わさった「甘辛味」はフランス人にも好まれます。焼きとりや照り焼きなどのあの味です。以前、フランス人の夫がオフィスで日本のおみやげとして「柿チョコ」(柿の種をチョコレートコーティングしたもの)を配ったところ、フランス人にも大好評だったようです。「柿チョコ」も甘辛味ですよね。写真のようにフランスではフォワグラやチーズに甘いコンフィチュールをのせて食べたりしますが、そう言えばこれも甘辛味。文化の違いはありますが、好みの味が似通っている部分もあり興味深いです。フランスの甘辛味もぜひ試してみてください。