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ここ1年ほどコロナ禍で窮屈な生活が続いていますが、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれるモンゴルを舞台にしたロードムービーが、日本で順次公開中です。パリ在住の映画監督KENTAROさんが撮った日本・モンゴル・フランス3ヵ国合作の映画『ターコイズの空の下で』です。
同作は、裕福で甘やかされ育った日本人青年タケシ(柳楽優弥さん)が、大企業の経営者である祖父(麿赤兒さん)にモンゴルの草原へと送り込まれる物語です。第二次大戦時後の抑留期間に祖父が現地の女性との間にできた娘を探すため。身なり良く遊び半分でモンゴルに降り立ったタケシですが、モンゴル人のアムラ(アムラ・バルジンヤムさん)によってオンボロの車に乗せられ、東京での生活とは正反対の大自然の中で、祖父の娘探しをするはめになります。
2021年2月26日より東京での公開を皮切りに、日本各地で上映が始まっています。
この映画、何が良いかというとモンゴルの美しい自然と映像美、それらに深みをつける個性的な俳優陣です。
冒頭は、まずモンゴルのスター俳優アムラ・バルジンヤムさんと馬が織りなす映像の美しさに心を奪われます。そこに麿赤兒さんの安定の怪演と深みが加わり、一気にスクリーンに釘付け。そうかと思ったら、諏訪太朗さんが警察署長役をコミカルな役で演じてアクセントになるなど、柳楽優弥さんがスクリーンで本格的に動き回る前から存分に楽しませてくれます。サヘル・ローズさんの秘書役には、無機質な中に色っぽさがあります。
ひと通りのお膳立てができたら、いよいよ主役・柳楽優弥さんを主にストーリーが進みます。モンゴルの大自然を劇場に、アムラ・バルジンヤムさんとの掛け合いへ。お金持ちのボンボン役で、最初はふにゃふにゃ気味の柳楽さんですが、スマホはもちろんトイレもないモンゴルの草原で、少しずつその顔つきを変えていきます。最初はその頼りなさに、観客である私の心はモヤモヤの連続でしたが、それが少しずつ変化。観客の気持ちをもて遊ぶのは、さすが役者さんです。
あまり書いてしまうとネタバレしますので、続きは映画館で。公開日と映画館の一覧は『ターコイズの空の下で』公式ウェブサイトに掲載されています。
同作は、ドイツの第68回マンハイム・ハイデルベルク国際映画祭でプレミア上映されて「才能賞」と「FIPRESCI 国際映画批評家連盟賞」を受賞。さらに、パリ・キノタヨ映画祭でも上映されており、私はそこで初めて鑑賞しました。その際に柳楽優弥さんへインタビューした記事が、エキサイトニュース「志を同じくする人たちと三大映画祭へ 柳楽優弥は再び世界を狙う」に掲載されています。2020年11月にはポーランドでのカメリマージュ映画祭にも同作は招待されました。
名古屋、大阪、京都では、これから公開記念舞台挨拶が行われます。スケジュールが合いそうな方は、ぜひ柳楽優弥さんとKENTARO監督に会いに映画館へ足を運んでみてください。
【名古屋】
・会場: 伏見ミリオン座
・日程: 2021年3月13日(土)9:20の回上映後舞台挨拶
・登壇予定: 柳楽優弥さん、KENTARO監督
・料金(税込): 通常料金(ムビチケ使用可能)※招待券の利用不可
・チケット販売: オンライン 3月5日(金)12:00~3月13日(土)8:30まで、一般窓口 3月11日(木)9:00~3月12日(金)21:00時閉店まで
【大阪】
・会場: シネ・リーブル梅田
・日程: 3月13日(土)
1回目 14:20の回上映後舞台挨拶
2回目 16:30の回上映前舞台挨拶
・登壇予定: 柳楽優弥さん、KENTARO監督
・料金(税込): 通常料金 ※各種招待券、株主招待券、無料券の使用不可
・チケット販売: オンライン 3月5日(金)19:00~開始、一般窓口 3月6日(土)窓口オープン時間8:55~開始
【京都】
・会場: アップリンク京都
・日程: 3月14日(日)
1回目 11:35の回上映後舞台挨拶
2回目 14:00の回上映後舞台挨拶
3回目 16:25の回上映前舞台挨拶
・登壇予定: 柳楽優弥さん、KENTARO監督
・料金(税込): 通常料金(ムビチケ使用可能)
・チケット販売: オンライン、窓口での販売については劇場HPを確認
Photos:(c) TURQUOISE SKY FILM PARTNERS / IFI PRODUCTION / KTRFILMS