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Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)
5月に入り新緑の美しい季節になりました。
柔らかな陽射しと爽やかな風が心地よく、天気のいい日は庭で愛犬と散歩や日向ぼっこを楽しんでます。
さて、2021年5月6日はイギリスの統一地方選挙の投票日です。
英ウェールズに移住して来月で5年目を迎えますが、今回私も初めて選挙に参加します。
■ パンデミックにより1年延期されたイギリスの統一地方選挙
2020年3月、イギリス政府は新型コロナウイルスの感染拡大にともない、同年5月7日に予定されていた統一地方選挙を2021年5月に延期することを発表しました。
ロンドン市長選挙も同時に行われる予定だったため、注目度も高く、当時日本でもニュースになったことを覚えています。
今回の選挙ではイギリスの地方議会(評議会)および13人の公選市長、イングランドとウェールズの警察および犯罪委員が選出されます。またロンドンの市長選挙も予定通り行われます。
その中で最も注目されているのがイギリスの地方選のひとつ、スコットランド議会選挙です。
イギリスからの独立を掲げる与党スコットランド党が勢いを見せていることもあり、今回の選挙結果次第ではイギリス連合王国が分裂の危機を迎えるかもしれないと連日ニュースなどでも取り上げられています。
■ 外国人も投票資格を与えられるウェールズの地方議会選挙
イギリスでは通常、対象地域に居住する18歳以上のすべてのイギリス市民、資格のある連邦市民、または欧州連合の市民である場合に限り、投票権が得られます。
そのため、結婚&移住後も日本国籍のままの私はイギリス市民に該当しないことから、基本的に投票権は与えられません。
しかし! なんと! ウェールズでは選挙の種類にもよりますが、市民権に関係なく、16歳以上で有権者登録がされていれば、外国籍のままでも投票する資格が得られるのです。
この有権者登録ですが、今回の選挙が公示される以前に案内のレターが届き、ウェールズ政府のウェブサイトで登録手続きを行いました。もちろん、登録は無料、強制されることもありません。
そして、今回、イギリス人の家族と同様に私もはじめての投票カードを郵送で受取りました。
▲ ウェールズ議会選挙の投票カード
■ イギリスの不在者投票「郵便投票」
イギリスでは選挙当日に投票所へ行くことができない人は事前に「郵便投票(Vote by Post)」を申請して、選挙に参加します。
申請方法は送られてきた投票カードの裏面に記載されているので、指定された期日までに手続きを済ませます。数日中に投票用紙が届くのであとは郵便投票締切日までに記入して、ポストに投函するだけ。
手続きも簡単で会場へ行く手間も省けることから利用者も多く、投票総数の中でも多くの割合を占めるそうです。
地方公務員の主人は今回も選挙当日は早朝から深夜まで、投票所の案内係を務めるため事前にこの郵便投票を済ませました。
▲ ウェールズの地方議会と警察および犯罪委員の選挙投票用紙(郵便投票用)
■ ウェールズの地味な?選挙キャンペーン
ウェールズ議会(Senedd Cymru / Welsh Parliament)は60人の議員で構成され、うち40名は地域毎に区分された小選挙区を代表して多数代表制で選出、残り20席は5つの比例区を代表して選出されます。
現在のウェールズ議会はマーク・ドレイクフォード首席大臣率いる労働党が最大政党で 与党31席のうち29席を占めます。そして、野党29席は保守党が12席、ウェールズの独立を目指すプライド・カムリが10席と主に2党で構成されています。
ただ、欧州連合(EU)からの離脱やパンデミック対策において、ウェールズの有権者も政府に対する考え方や意識がかなり変わってきたので、今回の選挙はこれまでとはまったく違う選挙戦になるかもしれません。
田舎だからか? 日本のような街宣活動や目立ったポスターなどの掲示はありませんが、自宅には各党の代表者や立候補者からの選挙キャンペーンレターがいくつも届きました。
選挙に参加するにあたり、とてもいい参考資料になります。
▲ 自宅に届いた選挙キャンペーンのレター
選挙当日は義父母と一緒に会場へ行く予定です。
投票所の様子や選挙結果についてはまたあらためて伝えさせていただきます。