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2021年4月、まだ札幌に特別措置要請が出される前に出かけた余市町でのレポートです。
将来の北海道旅の予習として、旅の計画の参考にしてください。
2020年9月、北海道余市町にレストランがオープンしました。
「余市 Bar Loop」です。
2階・3階では「ホテルLoop」の客室があり、1階のレストランとともにホテルの運営も行っています。
「ワインを余市産の豊富な魚介や肉、野菜やフルーツとともに楽しめるレストラン」がコンセプト。
店名に"バル"とあるように、スペイン料理をメインにお店はカジュアルな雰囲気もありますが、提供する料理は"バル"の料理というよりはレストラン!
アラカルトからコースまで、本格的な料理をいただけます。
料理とワインへの力の入れ具合は、スタッフの方のキャリアからも見てとれます。
シェフ、ソムリエ(支配人)ともスペインやフランスをはじめ国内外での経験があり、本場の技術やサービスを提供しています。
そんなお店のコンセプトが表れているようなボード。
スペイン語とフランス語でメニューや食材名が書かれています。
サラダ、タパス、アヒージョ、野菜、タコ、鴨の燻製など……。
もうひとつのボードには、スペイン語とフランス語でメニュー表記がありました。
ボードを見ただけでも異国情緒を感じます。
海外へ来たような気分になり、リフレッシュ感、アップ。
さっそく、楽しみにしていた料理です。
余市町は、野菜やフルーツの産地で、季節を通して新鮮な魚介がとれるほか、「北島豚」というブランドポークが育てられています。
スペイン料理と深い関係がある「豚肉」「魚介」が手に入ることから、スペイン料理がよりおいしくいただける町かもしれません。
「タパスの盛り合わせ」をと思っていたのですが、メニューに北島豚のパテ・ド・カンパーニュとあり、迷わず「パテ・ド・カンパーニュ~北島豚のもも肉の粗びきと鶏レバーと供に」(900円)。
想像していたより、ふた回りくらい大きなサイズで、食べられるかな……と思ったのも束の間、
最初はパンにのせず、パテ・ド・カンパーニュをそのまま味わいました。
ひと口食べた瞬間に目がぱっちり開くほど、おいしい!
食べきれないかもしれない心配は杞憂に終わったどころか、あっという間にお腹に消えていきました。
それどころか、まだ食べていたい気持ち。
コース料理だと食べきれないかもしれない、と心配でアラカルト料理にしたのですが、メニューを見ると、魚料理と肉料理、どちらかには選び難く、結局、両方を注文しました。
が、結果的には両方いただけてよかったです。
魚は「スペシャリテ」より、「余市港で採れた本日の鮮魚とアサリのサルサ・ヴェルデ」。
4月、おいしいサクラマスが揚がり始めた頃だったので、本日の鮮魚が「サクラマス」と聞いて、迷わずこちらにしたのですが、登場したスペシャリテは、アサリがハマグリのように大きいことにも驚き。
サクラマスが小さく見えるほど。
ですが、サクラマス、決して小さくはありません。
この時期ならではのサクラマスの味と、大きさだけではないアサリの旨味、そしてソースとの三位一体になった味わいは、とても滋味深くもありました。
ソースまで完食は必至。
人気スペイン料理といえば、代表格のパエリア。
いろいろな料理を楽しみたいと欲張ったので、「魚介のパエージャ」は量を少なめにしていただきました(小パエリアひと皿2,200円)。
ですがレギュラーサイズをいただきたくなるほど、お米に魚介の旨味がギュッと詰まっていて、おいしい!
パエリアは、注文後に生米から炊き始めるので、予約をしていない場合は少し時間がかかりますが、待っていた甲斐があります。
むしろ、待っても食べたほうがよいと思う深い味のパエリアでした。
パエリアは「北島豚のパエージャ」もあるので、次回はこちらも食べてみたいです。
そして楽しみにしていた肉料理、余市産「北島豚」のメニューからは、「北島麦豚肩ロースのロースト~余市が誇る北島豚を絶妙な火入れ加減で」(2200円)。
メニューに"絶妙な火入れ加減で"とありましたが、この火入れ加減と北島豚の融合でしょうか。とても柔らかいローストに!
脂も甘く、おなかに余裕があれば、いつまでも食べられそうなローストポークです。
ちなみに、「北島麦豚肩ロースのロースト」も調理に時間がかかるので、食事の最初から食べたい場合は予約がおすすめです。
ワインと料理を楽しめるお店とのことで、ワインのラインアップが豊富です。
地元、余市産・仁木産(余市郡仁木町:余市町の隣町で「余市・仁木ワインツーリズムプロジェクト」エリア)ワインは、人気の「Domaine Takahiko」や「Domaine Atsushi Suzuki」など、常時10銘柄ほどの余市産ワインを揃えているそう。
本場での経験が豊富なソムリエの厳選ワインのラインアップに加え、ワインを"グラスでも楽しめるように"との強いこだわりも。
「コラヴァン™ワインシステム」という抜栓せずにワインボトルからワインを注ぐことができるシステムを採用しています。
このシステムでは、ワインを飲む際、キャップシールをカットしたりコルクを抜いたりしなくても、そのままコラヴァンのニードルをコルクに差してボトルからワインを注げます。
このとき、注いだワインと同じ量の"アルゴンガス"がボトル内に注入され、その後もワインが酸素に触れることなく、ワインは引き続き自然な状態で醸成し続けられるそう。
また、「コラヴァン™ワインシステム」のニードルをコルクから抜いても、コルクが自然にニードルの穴をふさぐので、ワインを注いだあとも注ぐ前と同じようにワインの鮮度を保てるという画期的なシステム。
これにより、「余市 Bar Loop」では、これまでなかなかグラスで提供できなかったワインもグラス提供が可能になったそうです。
最初にいただいたのは、スペインスパークリング、カヴァ「コドーニュ アルス・コレクタ ラ・プレタ 2009」。
とてもラッキーなことに、この日、貴重なカヴァをグラスでいただくチャンスに恵まれました。
そしてこちらは余市の「平川ワイナリー」「ノートル シエクル グランド キュベ 2019」。
フルーツ感を楽しんだ白。
赤は余市の「ドメーヌモン」「モン・ルージュ 2018」。
余市産ツヴァイトゲルトレーベル100%で造られた赤で、ちょっとスパイシー。甘い脂の北島豚ローストとおいしくいただきました。
飲んでみたいワインは、ほかにもすでにいろいろありましたが、さらに飲んでみたいワインができました。
「余市 Bar Loop」の関連会社「余市川ワイナリー倶楽部」では、現在、ワイン用ブドウを栽培している最中。2021年秋にも初めてそのブドウでワイン醸造を開始し、そのワインは「余市 Bar Loop」で提供する予定だそうです。
自社で手がけるワインと料理、両方がいただけるのは、マリアージュがさらに楽しみ!
「余市 Bar Loop」では、その日おすすめの貴重なワインに出合えるチャンスもあります。
選んだ料理との最高のマリアージュのためにも、ぜひ経験豊かなソムリエに相談して、最高のペアリングを楽しんでください。
「余市 Bar Loop」の印象的なシーンを写真で紹介します。
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今回はディナーをいただきましたが、「余市 Bar Loop」では、週末の金曜・土曜・日曜のみ、ランチ営業を行っています。
日替わりランチプレートで、北島豚や魚料理をいただけるそう。
週末、「カジュアルにランチを」というときにも、ぜひ「余市 Bar Loop」を訪れてみてください。
また、営業時間等の詳細は、余市 Bar LoopのFacebookページでもご確認ください。