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Bonjour こんにちは!
昨今、環境のことを考えてや、趣味において人気があるのが個人菜園 potage ポタジェ。
東京でも見かけられますよね。
パリでも同じです。
都会に住む人にとって、近隣住民と場所を分け合い、自分で植物を育てることcultive は癒やしでもあり、農薬のついていない、本物のビオ biologique 野菜を手に入れられる機会でもあります。
実は、野菜の庭園、ポタジェはダヴィンチがイタリアからフランスへと持ってきた文化。
それ以前、フランスでは庭というものは美しい、鑑賞するためだけのものでした。
野菜庭園で有名なのが、こちらはロワール渓谷にあるヴィランドリー城。
このお城はルネサンス期最後16世紀に建てられたお城で6つの各庭園を城の一番上にあるテラスから見ると、まるで絵画のようでもあります。この景色はUNESCO世界文化遺産にも登録されています。
6つにわけられた城の庭園ではさまざまなスタイルが楽しめます。
野菜庭園、飾りの庭園、水の庭園、太陽の庭園、簡素な庭園、迷路
中でも見どころはこの9つの幾何学模様の美しい野菜庭園。
色とりどりですがこれらはすべて野菜なのです。
こちらの庭園技師の苦労はなんと言っても、春から秋の終わり、クリスマス前までこの美しい幾何学模様を保つということ。
そのためには、何月にどの花が美しく咲きほころび実をつけるか、計算して植える必要があります。予想に反して気候がよくなかったり、気温変化があるとその都度調整しなければなりません。
ダヴィンチが滞在していた、アンボワーズ城の隣、クロ・リュセ城には当時の様子が再現されていますが、畑に近く、このように美しいものではありませんでした。
こちらのお城も2009年から育てているお野菜はビオ。植物や動物の肥料から作られているのです。
ひとつ前の記事で紹介したように、フランスではここ近年、ビオがとてつもなく増えています。外食では「ビオ野菜を使っています」と今日記されていることが増えました。
八百屋さんにもハーブの鉢が売られており虫除けにも使われ、キッチンの窓際で育てる方も多いようです。
都会でありながら自然と調和して生きてきたフランスの人々の生活には学ぶことがたくさんあります。
フランスとパリの庭園事情についても今後また紹介してゆきます。
それではまたà bientôt!
◇◆ヴィランドリー城◆◇
Chateau de Villandry
・場所: ロワール地方
3 rue Principale
37510 Villandry
・料金: 庭がきれいに手入れされている季節は€11、冬季€6
・開館情報: 無休
※庭はペット可。軽食の取れるカフェテラスあり