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Sut Mae!(シュマイ!こんにちは!)
夏休みに入り、海も山も家族連れでにぎわうウェールズより、今回もリーン半島(Llyn Peninsula)のおすすめスポットを紹介します。
アングルシー島(Isle of Anglesey)の南西、ウェールズ北西部からアイルランド海までおよそ50kmのびるリーン半島には美しい大自然の景観を楽しみながら歩くことができる小路「フットパス(Footpath)」が多く点在しています。
半島北部の海岸沿いにある村「モーファ・ネフィン(Morfa Nefyn)」から、アイリッシュ海へ突き出している小さな岬「ポルスディンスライン(Porthdinllaen)」へと続くフットパスもそのひとつ。周辺には人気のビーチやゴルフ場もあり、夏には多くのレジャー客でにぎわう場所です。
■ ナショナル・トラスト推奨のフットパス「ポルスディンスライン・ウォーク」
スタート地点はポルスディンスライン岬の入口に位置する小さな海辺の村「モーファ・ネフィン」です。
岬へは許可された車両しか入れないため、ビジターは通常、自然保護団体ナショナル・トラストが管理する駐車場を利用して、歩くことになります(駐車料金:終日£5。ただし、ナショナル・トラスト会員は無料)。
ナショナル・トラストのウェブサイトには推奨する「ポルスディンスライン・ウォーク(Porthdinllaen)」のルートマップや詳細が掲載されているのでぜひ参考にしてください。
では、出発です!
まずは駐車場奥に設置されたフットパスの標識に沿って、階段を下り、「モーファ・ネフィン・ビーチ(Morfa Nefyn Beach)へ。
駐車場周辺は1906年に閉鎖されたレンガ工場の跡地だったこともあり、干潮時にはレンガで造られた桟橋の残骸を見ることができます。
▲ モーファ・ネフィン・ビーチとポルスディンスライン岬
砂浜を左方向へ800mほど進むと1914年に第一次世界大戦の宣戦布告によって、未完のまま放置された防潮堤が見えてきます。
さらに海岸線の砂嘴(さし)まで進むと1830~40年代に使用されていた造船所跡もあります。建物の一部は現在、宿泊施設として利用されています。
また、この辺り一帯には「サンド・マーティン(Sand martin)」と呼ばれるショウドウツバメが生息しているので、4月から9月中旬にかけては崖の穴に巣をつくる姿が見られます。
造船所跡から先は「ポルスディンスライン・ビーチ(Porthdinllaen Beach)」となり、300mほど続く浜辺には"赤い家"を意味するパブ「ティ・コッホ・イン(Ty Coch Inn)」を中心に小さな漁村「ポルスディンスライン(Porthdinllaen)」があります。
駐車場から約1.5km、20分ほど歩かなければたどり着けない隠れ家的なビーチですが、海水浴はもちろん、食事も楽しみながらのんびり過ごすことができる場所として人気です。
▲ ポルスディンスライン・ビーチと老舗パブ「ティ・コッホ・イン」(写真左)
▲ ポルスディンスライン・ビーチとポルスディンスライン岬
漁村を抜けて、さらにフットパスを進むといよいよポルスディンスライン岬の先端に差しかかります。岬一帯にはハイイロアザラシが生息しているのでよく観察しながら歩いてください。
そして、600mほどで折り返し地点となる「ライフボート・ステーション(Lifeboat Station)」が見えてきます。
▲ ポルスディンスライン岬ウォークの折り返しポイント「ライフボート・ステーション」
やや急な坂を上り、ゴルココースの方向に続くフットパスを進みます。この辺りはビューポイントにもなっていて、浜辺とはまた違う景観を楽しみながら歩くことができます。
▲ 岬から望むポルスディンスライン・ビーチ
さらにフットパスの標識に沿って進み「ネフィン・ゴルフクラブ(Clwb Golff Nefyn)」のコース内へ。
このポルスディンスライン岬のフットパスはウォーキングを楽しむ人たちだけでなく、ゴルファーや海水浴客も行き来するちょっと変わった公共の小路です。
▲ ポルスディンスライン・ビーチへ向かう人たち。左奥にはゴルファーの姿も。
▲ クラブハウスへと続くフットパス。
クラブハウスとゴルフ場の駐車場を通り抜けるとフットパスはモーファ・ネフィン村へ続く下り坂の車道となります。
ゴールのナショナル・トラスト駐車場までは約450m、5分ほどで「ポルスディンスライン・ウォーク」終了です。
■ モーファ・ネフィンへの行き方
・ ロンドン・ユーストン(London Euston)駅から鉄道でクルー(Crewe)駅で乗り換えてバンガー(Bangor)駅へ(約4時間15分)。
・ バンガー駅からカナーヴォン(Caernarfon)行きのバス(5C)でカナーヴォンへ(約30分)。さらにプルヘリ(Pwllheli)行きのバス(12番)とトゥドウェィリオグ(Tudweiliog)行きのバス(8番)を乗り継いでモーファ・ネフィンへ(約1時間50分)。
■ Morfa Nefyn
・ 住所: Morfa Nefyn, Pwllheli LL53 6DA
いまだ新型コロナウイルスが世界中で猛威をふるっていますが、事態が収束したら訪ねてほしいウェールズのおすすめの場所です。