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コロナ対策の一環として、ワイナリーの試飲には数日前までの事前予約が必須になってきています。最近の感染状況で予約が必須でないワイナリーも出始めましたが、それでもなかなか「出かけたいと思った日に予約ができる」ことは難しい状況です。そんななか、出かけたいと思った日に見つけて試飲が可能だったワイナリーがTravieso Winery(トラビエソ・ワイナリー)です。
高速沿いのインダストリアル・エリアにある都市型のトラビエソ・ワイナリー
トラビエソ・ワイナリーは、Cempbell(キャンベル市)のインダストリアル・エリア(ハードウェア店や小さい工場等が集結している区域)に位置しています。2003年にトラビエソ・ワイナリーを設立したMats Hagstrom氏とRay Siilter氏は、このワイナリーをUrban Winery(都市型ワイナリー)と呼称しています。厳選して契約を結んだ葡萄園の葡萄果実をていねいに取り扱い、均一に熟した果実のみを見極めてワインに加工するそうです。ワインはフレンチオーク樽で24~36ヵ月の熟成を経たあと、濾過などの処理をせずに瓶詰めをしますが、葡萄本来の性格や風味を最大限に活かしてワインに反映させられるよう、ワイン造りに対して最小限の介入を方針としている、というお話でした。
「travieso」とはスペイン語で、英語で言う「Bad boy」、日本語で言うところの「悪い子」の意味のようです。ワイナリー名には、少年のいたずら心をそのままに、というニュアンスもあるのかもしれませんね。
そんなワイナリーの専属アーティストによる立て看板は、蛍光緑とエイリアンが目立つアバンギャルドな雰囲気で、人目を引くと同時にかなり印象に残るデザインです。
ワインラベルにもこだわりが見られ、専属アーティストに依頼してワイン毎に違うラベルデザインを作っているとのこと。同じサンジョベーゼでも、年が違うとラベルデザインが違うのです。ですから、多種多少なラベルが貼られて並ぶワインボトルは、アートギャラリーのように圧巻です。ラベルを見れば何年のどのワインか一目瞭然、というのもユニークですね。(ワイナリーはたいていラベルデザインを統一しており、年数やワインを文字を見て確認をしないと、それが何年のどのワインか判明しないことも多々あります)。
トラビエソ・ワイナリーの試飲
毎週土曜日の午前11時から午後5時の間、オーナーでありワインメーカーでもあるRay氏によるワインの試飲が提供されています。
予約をせずに立ち寄って試飲をすることも、試飲エリアが満席でなければ可能です。しかし、確実に試飲を楽しむためには、事前予約($20/人・1グループ4人まで)がおすすめだそうです。なお、予約サイトには試飲時間は1時間のみ、という記載がありますが、実際にはRay氏のうんちくやおいしいワインを嗜んでいると1時間で試飲は終わりません。時間には余裕をもって、1時間半~2時間程度かけて試飲を楽しむつもりでお出かけになってもいいかと思います。
ワインクラブメンバー制度もあり、ワインクラブメンバーの方の試飲は無料になります。
だいたい白ワイン・赤ワインをあわせて5種類くらいのワインの試飲が可能です。トラビエソ・ワイナリーでは、ピノ・ノワールやシラー、カベルネ、サンジョベーゼからジンファンデルなど、多種多彩なワインが造られており、試飲ワインもバラエティに富んでいます。ほかのワイナリーでは連続した月に再訪問をすると同じワインが試飲メニューになっていることもありますが、ここはひとつとして同じワインが出てきたことがまだありません。また、どのワインも作り方がていねいな味わいが感じられ、また、Ray氏からワイン毎の特徴や仕込み時の状況も伺えるので、なかなかに舌も好奇心も満たされるワイナリーです。筆者は8月にこのワイナリーを見つけてから、これまでに2回ほど訪問していますが、毎回、「お!」というワインを見つけて購入しています。ぶどう畑の風景は臨めませんが、ワイン好きの方にはぜひお試しいただきたいワイナリーです。
土曜日に店頭での購入ワインの受け取りや日曜日に無料配達などの事前注文サービスも実施されているそうです。
■ Travieso Winery
・住所: 165 Cristich Ln, Campbell, CA 95008
・営業・試飲時間: 毎週土曜日の午前11時から午後5時
・電話: (408) 377-1937
※駐車場はワイナリー前にあります。
※トイレの使用も可能です。
・ホームページ: https://traviesowinery.com/
・メール: elrey@traviesowinery.com