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ある程度の抑え込みに成功していたフランスの新型コロナ事情ですが、ここへきて新規感染者数が2万人、そして3万人を超える日が出るようになってきました。そのなかで2021年11月25日、フランスのヴェラン連帯・保健大臣とブランケール国民教育・青少年・スポーツ担当大臣がテレビ演説を行い、今後の方針がいくつか発表されました。
ワクチン接種を根拠とした衛生パスと、その有効期限、ブースター接種についてまとめました。
2021年11月27日から、18歳以上のすべての成人を対象に、3回目のワクチン接種(ブースター接種)が始まります。以前に発表されていた65歳以上を対象にしたものから、大幅に拡大されました。
ブースター接種は、最終接種日の5ヵ月後から受けられます。これについても、以前は6ヵ月後からという方針でしたが、期間が短縮されました。ブースターとして接種可能なワクチンは、ファイザーおよびモデルナです。
新型コロナに感染したことのある人の場合は、その感染をワクチン接種1回分に相当するものとして取り扱います。つまり、感染後に1回接種した場合は、その接種5ヵ月後にブースター接種を、1回接種後に感染した場合にはその感染から5ヵ月後にブースター接種を、2回接種後に感染した場合には、その感染5ヵ月後にブースター接種を受けることになります。
ブースター接種の導入に合わせて、衛生パスについても方針が定められました(衛生パスとは何かについては過去記事「新型コロナ衛生パスポートの使い方まとめ、飲食店や商業施設での確認が順次開始【2021年7月21日〜】」をご覧ください)。
65歳以上の人は、12月15日以降に最終接種から数えて7ヵ月以内に3回目のワクチン接種を終了していない場合、衛生パスが無効化します。18歳以上の人の場合は、2回目の接種から7カ月以内に3回目のワクチン接種をしていない場合、は1月15日以降は衛生パスが無効化します。
つまり最終接種日から数えて、5~7ヵ月後の2ヵ月間のうちに、3回目のワクチン接種が求められます。衛生パスが無効となる時期が近くなると、アプリ上の画面の色が変更され、通知される仕組みになっています。
旅行者が申請できる衛生パスとブースター接種の関係については、今後追記します。衛生パスの申請方法については、過去記事「EU域外からフランス入国する外国人向けの衛生パスの申請方法が変更に【2021年11月5日〜】」をご参照ください。
衛生パスはワクチン接種のほかに、PCRまたは抗原検査の陰性証明をもっても代替できますが、陰性証明の有効期限が今までの72時間から24時間に短縮されます。
PCRおよび抗原検査は、以前はフランスの健康保険証(Carte Vitale)がある場合は無料でしたが、2021年10月15日以降、有料となっています。ただし、すでにワクチン接種を済ませている人、および医者の処方箋がある人についてはフランスの健康保険でカバーされます。
2021年11月26日より、屋内のすべての公共の場所は、マスク着用が義務化されます。これは衛生パスを所持しているか否かに限らず、すべての人に適用されます。屋外についても、自治体の判断で人が集まるイベント(クリスマスマーケットや蚤の市を含む)においても、着用が求められることになるだろうとのことです。
参照:在フランス日本国大使館