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パリのリヨン駅で秋田の花善が駅弁を販売中、鶏めしやベジタリアン弁当が人気【2022年5月上旬まで】

守隨 亨延

守隨 亨延

フランス特派員

更新日
2021年12月7日
公開日
2021年12月7日
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パリのリヨン駅に再び駅弁が戻ってきました。

2021年11月5日から2022年5月上旬まで、パリ・リヨン駅構内のHall 2に、「鶏めし」で有名な秋田の老舗駅弁屋・花善による店舗がオープンしています。日本の駅弁がフランスのターミナル駅で販売されるのは、2018年秋以来。その時は1ヵ月間の期間限定、さらに日本の駅弁数社合同での出店でしたので、今回は初の単独販売になります。

売られている駅弁は6種類。「鶏めし弁当(€14.50)」、「秋田弁当(€17)」「肉弁当(€16.50)」「プチ鶏めし弁当(€7)」「おにぎり(€5)」「ベジスシ弁当(€12.50)」です。

「鶏めし弁当」は花善の看板商品。あきたこまちを、しょう油と砂糖とお酒で炊き込んだ鶏めしを存分に堪能できます。「秋田弁当」は鶏めしも楽しみつつ、他の秋田名物も楽しめる内容。きりたんぽ、いぶりがっこ、稲庭うどんなど、秋田のご当地グルメを少しずつつまめる内容になっています。

▲鶏めし弁当

▲秋田弁当

秋田弁当は、数を多く作れないのと、内容が一番豪華なので人気ということもあって、お昼過ぎには売り切れることも多いそうです。もし手に入れたい場合は、早めに訪れることをおすすめします。

そして、フランス人に人気なのが「ベジスシ弁当」。これは助六と巻き寿司をセットにした、お肉を使わないベジタリアンでも食べられる内容の商品です。パリ花善の担当者にうかがうと、ベジタリアン向けだからという理由だけではなく、どうやら「すし」という名前に引き寄せられる人も多いのだとか(本当は「助六」という名前をお弁当に使いたかったそうですが、「助六」という言葉に対してフランスではなじみがないため見送ったそうです)。「日本食=すし」というイメージはやはり根強いのかもしれません。

▲ベジスシ弁当

さらに今回の花善による駅弁販売は、単なる企業活動というだけでなく、地元・秋田の学生たちと連携しての販売でもあります。

花善の本社がある秋田県大館市の有浦小学校と共同で、地域の特産品やスポット、魅力を描いたイラスト付きの手作りキーホルダーを作り、お弁当を買ってくれたお客さんに配布されています。大館市東中学校とは、駅弁に合うお茶の開発を行ったり、秋田県立大館国際情報学院高校は、秋田弁当に添えるお品書きの制作を担当しました。

パリ・リヨン駅は、リヨンやマルセイユなど南方面のフランス各地だけでなく、スイスやイタリアとも国際列車で繋がるターミナル駅です。コロナ禍で日本からはなかなかフランス旅行ができませんが、代わりにヨーロッパのお客さんが、地元の思いがこもった秋田の駅弁を手にして各地に散らばっていると思うと、なんだか駅弁が代わりに旅をしているようでうれしくなりました。

■Paris Hanazen : Ekiben-ToriMéshi Bento(パリ花善:駅弁 鶏めし弁当)

・住所: Paris-Gare de Lyon Hall 2, 75012

・時間: 8:00~19:30

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