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ハワイ産日本酒と一緒に食事を堪能:Hanale by Islander Sake

小嵜 有美

小嵜 有美

ハワイ特派員

更新日
2022年1月30日
公開日
2022年1月30日
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ハワイにおける日本酒の歴史は、日系移民と深い繋がりがあります。広島出身の住田多次郎さんが渡米したのは16歳の時。そして10年後の1908年にホノルル日本酒醸造会社を設立しました。ホノルル日本酒醸造会社はサトウキビ畑で働く日系移民の喉を潤し、米国の禁酒時代や第二次世界大戦中も製氷会社として社会に貢献するなどして存続してきました。ところが残念ながら、1986年には米国宝酒造に買収されたものの、数年後にはハワイから撤退することになってしまったのです。

それから30年ほどの月日が経った2020年3月、ホノルルのカカアコに酒蔵「アイランダー酒」がオープンしました。酒蔵の創業者兼杜氏の高橋千秋さんは、医学博士でありながら、東広島市の独立行政法人酒類総合研究所で研究員を4年間経験。その後も日本のワイナリーのコンサルタントなどをなさっていたというアルコールのプロです。

高橋さんはお酒を作るだけでなく、「お酒をもっと楽しんでもらいたい」と、アイランダー酒の小粋な離れ(別邸)のようなレストランの開業を決心。1800年代に初めて日本人移民がハワイに上陸したホノルル港にほど近い場所に「人と時代のクロスポイント」をコンセプトにした「Hanale by Island Sake」を2022年1月にオープンしました。

木曜日〜土曜日は、元レストラン・サントリーの寿司職人が握る寿司ディナー。火曜日と水曜日は、ヘルシー食として米国でも人気の発酵食品を中心にしたコースディナー。酒を作る際に使う麹や酒を作った後に残る酒粕を用いて、健康を意識したメニューになっています。

今日は、筆者がいただいた寿司ディナーを紹介します。

▲きたしずく、純米大吟醸(精米歩合50%):北海道産酒米「きたしずく」を使い低温発酵で作ったお酒、軽く芳香の高い少し甘口のエレガントな仕上がり

▲お酒に合わせた北海道産のうにを山芋と一緒に海苔で巻いて

▲さっぱりとしたサラダ

▲前菜4種盛り(酒粕と酒麹で漬け込んだサーモンと和州牛、里芋、イカと酒粕)

▲大トロの炙り

▲雄町、純米吟醸:しっかりとした味がお料理にもよく合います

▲白身魚のおすまし

▲(左から)ヒラメ、やりいか、ホタテ、太刀魚

▲ぬたがおいしかった酢の物野菜

▲雄町を熱燗で、片口をはじめとする酒器もすてきです

▲(左から)はまち、たい、カマス(写真は3人分)

▲巻き物も出ました、ネギトロ

▲(左から)うなぎ、中トロ、北海道産うに

▲ザボンの甘酒パンナコッタ、高橋さんが作るパンナコッタは季節によって変わります

「夢を抱いて船を降りた日系移民たちは、この地に根を下ろし、商売を始め、家庭を築き、たくましく生きてきました。時代は流れましたが、私も同じような憧れや想いをもってハワイに来て、ビジネスを始めました」と語る高橋さんの次のチャレンジは、大好きなハワイ島への酒蔵の移転です。カカアコの酒蔵に比べて8〜9倍の敷地で、現在の3倍の酒を作る予定とのこと。高橋さんがハワイの風で醸す酒の味はどんなものか気になりますね。

■ハナレ・バイ・アイランダー・サケ(Hanale by Islander Sake)

・住所: 25 N. King Street, Honolulu, HI 96817

・電話: (808) 517-8188

・営業時間: 17:30〜20:30(予約のみ)

・定休日: 日曜日、月曜日

・メニュー: 発酵食品コースディナー(火曜日&水曜日) 寿司ディナー(木曜日〜土曜日)

・インスタグラム: @hanale_byislandersake @islandersake

・フェイスブック: @islandersake

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