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土偶に会いたい!〈その5〉春日居郷土館~みさかっぱ&やっほー「三十三番土偶札所巡り」

水月

水月

山梨特派員

更新日
2022年9月14日
公開日
2022年9月14日
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こんにちは~北杜・山梨特派員の水月です。

「土偶に会いたい!」シリーズ〈その5〉は山梨県笛吹市「春日居郷土館」。ここでも2体の土偶が待っていてくれました。

トップの写真は、笛吹市御坂町の「桂野遺跡」で発掘された「みさかっぱ」です。カッパのように平らな頭をしているので「カッパ型土偶」と呼ばれています。縄文時代中期のものだそうです。見ているとホッとするような、やわらかな微笑みをたたえていますね。耳の穴はピアスをしていたのでしょうか。

「みさかっぱ」の御朱印は、3番です。

こちらは「やっほー」です。思いっきりバンザイしていますね。なので「バンザイ型土偶」と呼ばれています。思わず「ヤッホー!」と呼びかけたくなりました。縄文時代中期後半には、細身の体型の土偶になってきたそうです。下半身には模様が施されていて、洒落ていますね。

「やっほー」の御朱印は、4番です。

「みさかっぱ」「やっほー」のほかにも、2体の土偶が展示されていました。

左が、肩をもんでいるような「かたこり土偶」。おもしろいネーミングですね。縄文時代の人々も肩こり、つらかったのかな? 右が、大きなお腹を大切そうに両手で抱えた「妊婦形土偶付土器土偶部」です。

ここで、土偶巡りワンポイントアドバイス。土偶のネームプレートにあるQRコードを読み取ると、その土偶のことを詳しく知ることができます。

たとえば「みさかっぱ」。

桂野遺跡出土、縄文時代中期初頭の甲府盆地周辺を代表するカッパ型土偶。つま先の一部と片耳を欠損するほぼ完形品。出土当時の御坂東小学校全児童による投票で「みさかっぱ」と命名。

そして「やっほー」。

桂野遺跡出土、縄文時代中期後半の甲府盆地周辺を代表するバンザイ土偶。遺跡の減少期に向かう時代背景がほっそりとした体型に表現されている。出土当時の御坂東小学校全児童による投票で「ヤッホー」と命名。

なるほど。今お隣にいるこの土偶たち、同じ場所で発掘されていても作られた時期が違うんですね。

「春日居郷土館」には、「小川正子記念館」が併設されています。

ハンセン病患者の救済に生涯をかけた女医、小川正子の記念館です。肺結核を患い若くして亡くなりましたが、手記『小鳥の春』で知られています。こちらにも、どうぞ足をお運びください。

「カッパ型土偶」に「バンザイ型土偶」そして「かたこり土偶」。ここでは、ちょっと変わった特徴のある土偶たちと会うことができました。

そのひとつひとつに、きっと解明されていない意味が、縄文時代の人々の思いや祈りがあるのだと思います。「みさかっぱ」や「やっほー」に会って、太古の人々が考えていたことやその暮らしに思いを馳せてみませんか。

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■春日居郷土館

・開館時間: 9:00~17:00(入館は16:30まで)

・休館日: 火曜日、祝日(こどもの日・文化の日は除く。火曜日が祝日の場合は水曜日)年末年始(12/27~1/5)

・入館料: 一般(高校生以上)200円 小中学生 100円

・住所: 山梨県笛吹市春日居町寺本170-1

・問い合わせ: 0553-26-5100

・URL: 春日居郷土館

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