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前ぺージからの続きです。
嵯峨鳥居本町にある、化野(あだしの)念仏寺。
祇王寺から歩いて10分位の距離。
《この地に寺院が建立されたのは約1200年ほど前》
化野は、平安時代に飢饉や疫病で亡くなった人たちの、風葬の地でもありました。
風葬とは、都大路で行き倒れた遺体を、化野まで運んできて
自然に朽ちるままに任せた所だったのでしょうね。
「化野」は(あだしの)と読み、あだしとは、はかない、空しい・・と言う
無常の心が表されているそうです。
「誰とても 留まるべきかは あだし野の 草の葉毎に 消える白露」
この歌は、平安時代後期の歌人である西行が詠んだものです。
「あだし野の露」は、人生無常の象徴として、多くの和歌で詠まれていて、
当時の人々にとって、化野は、まさに「はかない場所」だったわけですね。
境内には8.000体の石仏や石塔があり、それらは化野に葬られた人たちの墓で、
毎夏の8月23日・24日に灯明をあげ、千灯供養が行われています。
また境内には虫塚もあり、毎年9月には
お経をあげて虫たちの供養が行われます。
こちらは化野念仏寺の竹林の小路。
化野念仏寺のモミジは、これからの朝晩の冷え込みで日一日と色付いて
来ます。