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11月11日、紅葉ライトアップが行われている東寺へと向かいました。
大宮通りに面する慶賀門から入り、順路を進みます。
夜空を見ると東から月が上って来ました。
京都タワーも見えます。
順路に従い進むと、見えたのは五重塔。
左の桜の木は「不二桜」。
東寺は日本で最も高い五重塔を持ち、平安京の遺構として唯一残る寺院です。
東寺の歴史は、弘法大師空海が嵯峨天皇に日本で初めて密教寺院を託され、
真言密教の根本道場として栄えました。
瓢箪池に五重塔が映っていますが、大きすぎて画面に収まりません。
東寺が建てられたのは平安京遷都後まもない延暦15年(796年)。
奈良から京都へ都が遷された時、都を守る為の国立のお寺として建てられたのが
始まりでした。建造物の多くは、焼失と再建を繰り返して来ましたが、伽藍の配置や寺域は
創建当時と、ほとんど変わってないそうです。
東寺の五重塔の高さは55m。日本一の高さを誇ります。
五重塔は、落雷などによって4度焼失しましたが、そのたびに弘法大師空海と同じように、
多くの僧が奔走し五重塔再建という大事業を成し遂げてきました。
いまの五重塔は、寛永21年(1644年)に再建した5代目にあたります。
金堂は、東寺一山の本堂です。
文明18年(1486年)に焼失し、今の堂は豊臣秀頼が発願し慶長8年(1603年)に竣工されています。
日光菩薩・薬師如来・月光菩薩がおられます。
ここでは立体曼荼羅が拝見出来ます。
講堂は天長2年(825年)弘法大使によって着工され、承和2年(835年)に完成しました。
その後、台風や地震で大破し、度々修理を重ねて来ましたが、文明18年(1486年)の
土一揆による戦火で焼失しました。現在の講堂は、延徳3年(1491年)に再興された建物で、
旧基礎の上に建てられ様式も純和様で優美な姿です。
弘法大師(空海)は、曼荼羅をよりリアルに表現するため、大日如来を中心とする21体の仏像を
講堂に安置いたしました。これが「立体曼荼羅」と呼ばれています。
中央には、大日如来を中心とした五智如来(重要文化財)。
右には、金剛波羅蜜多菩薩を中心とする五大菩薩(国宝)。
左には、不動明王を中心とする五大明王(国宝)。
須弥壇の四方には、四天王(国宝)と梵天・帝釈天(国宝)が安置されています。
広い東寺の境内。
ここには四季毎に咲く花や木々の営みがあります。
それは、2月末から3月にかけては梅。
3月末からは早咲きの河津桜。4月には見事に咲き誇るソメイヨシノと不二桜。
そして秋には境内を染める紅葉景色です。
五重塔と紅葉と月の風景に、ただただ見入ってしまいました。
2022年・東寺ライトアップ。
空海が創りあげた壮大な世界が、光と共に浮かび上がっていました。