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北野天満宮の「もみじ苑」です。
学問の神様、菅原道真公を御祭神としてお祀りする北野天満宮。
春は梅の名所として知られますが、秋には鮮やかに色づく紅葉の名所です。
もみじ苑には約350本の楓があり晩秋の今、一斉に色付いています。
北野天満宮「もみじ苑」は、社殿西側にあり12月4日(日)まで公開されています。(料金 1000円)茶菓券付き。
もみじ苑に入り、順路を進んで行きます。
この道の様に見えるのは、豊臣秀吉の時代に、洛中洛外を仕切った御土居の上です。
その御土居一帯に植えられているモミジの木が、秋になると一斉に紅葉し、紅葉の名所として公開されています。
史跡・御土居とは豊臣秀吉が,長い戦乱で荒れ果てた京都の都市改造の一環として外敵の来襲に備える防塁と,
鴨川の氾濫から市街を守る堤防として,天正19年(1591)に多くの経費と労力を費やして築いた土塁です。
台形の土塁と堀からなり,その延長は22.5キロメートルに及び,東は鴨川,北は鷹ヶ峯,西は紙屋川,
南は九条あたりに沿って築かれました。御土居の内側を洛中,外側を洛外と呼び,
要所には七口を設け,洛外との出入口としました。
鞍馬口,丹波口などの地名はその名残です。やがて戦乱の時代から江戸時代になると御土居は
次第に無用の存在となり次々と取り壊され,僅かに名残をとどめるのみとなりました。
現在、市内に残る御土居のうち9箇所が,京都の沿革を知るうえに,重要な遺構として「史跡」に
指定されています。
僕も市内に点在する何か所かの御土居を訪ねたのですが、道路で寸断されていたり
住宅街の中だったりしました。
しかしここ、北野天満宮・もみじ苑にある御土居は作られた当時の原型に近いとの事です。
紙屋川を見渡す、朱塗りの欄干からは素晴らしい紅葉景色が
広がっています。
光を浴びた木々が美しいです。
御土居を歩いて行くと、大きな欅(ケヤキ)の木が見えました。
樹齢600年。木の名は「東風」。
看板には、「このケヤキは豊臣秀吉がここに御土居を築いた当時から
成長を続けて来ました。京の地より天高く大宰府へ東風を吹かせ続けています。」
見上げると、空を覆う大きなケヤキ。
東風と言う大きなケヤキ。
「東風吹かば にほひおこせよ梅の花 あるじなしとて春を忘るな」
道真公の和歌も浮かんで来ます。
御土居から見る国宝・御本殿の景色。
何とも絵になる風景です。
こちらは、摂末社の後方に色付いた銀杏が綺麗に映えています。
晩秋の空に北野天満宮の建物が映えています。
続いて順路は、御土居から紙屋川沿いの小路へと降りて行きます。
紙屋川沿いに広がる紅葉景色に圧倒されます。
山茶花も満開。
楓の中には樹齢400年を越える木もあります。
紙屋川の名の由来は、この川の畔で、かつて朝廷が用いた紙を漉いた(すいた)紙座が
あった事に由来するそうです。
朱塗りの、鶯橋が見えました。
もみじ苑では12月4日(日)まで夜間ライトアップされていて、
光の中に浮かび上がる紅葉を満喫出来ます。
順路のラストにはモミジと竹林の風景。
この後、お茶席でお菓子とお茶を頂きました。