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美瑛町に立ち寄った帰り道。おいしいランチが食べたい!と最寄りのカフェへ立ち寄ったら、とてもおいしく心地よいカフェレストランでした。旅先で偶然出会った「カネココーヒービーンズ」をご紹介します。
美瑛町から丘を超え、山すそを縫うように走ってたどりついた上富良野町。
訪れたのは11月初旬。カラマツの紅葉が美しい時期でした。
美瑛町からの出発点は「白ひげの滝」。
世界的に有名になった「白金・青い池」から車で5分ほどのところにある絶景スポットから出発しました。
ちょうどランチタイムを少し過ぎた頃でしたが、札幌へ帰る道すがらで初めてのお店に行ってみたくなり、「白ひげの滝」から車で約30分。たどりついたのが「カネココーヒービーンズ」です。
お店が近くなると、「KANEKO COFFEE BEANS」の看板と、大きなフードトラックが目に飛び込んできました。
このフードトラックがお店かと思いましたが、敷地内に入って車を停めると、現れたのはお店の建物です。
ちょうど晩秋の草木の色とも相まって、レンガ色の壁が印象的なお店です。
サンタクロースがキャラクターモチーフのこちらのお店は、昭和初期の頃の納屋をリノベーションした建物だそう。
ワクワクしながら中へ入りました。
お店に入ると、どこか異国の雰囲気が漂うような、それがどこか北海道らしいような、初めてですが懐かしく心地よい雰囲気です。
"食事もできるカフェ"というイメージだけで入ったお店でしたが、店内にはロースタリーがあり、コーヒー豆のほかパンや木製食器なども並び、販売もおこなっています。
1階はロースタリー、キッチン、ショップで、レストランスペースのほとんどは2階にあります。
ちなみに見出しに“ファームレストラン“と書きましたが、後からウェブサイトを見ると、小さな農園(Fermette/フェルメット)で羊やポニーを飼っているとのことで、ファームレストランという位置付けです。
今度は暖かい季節に訪れて、フェルメットの動物たちも見てみたいです。
吹き抜けの階段を上がった2階にはテーブル席があり、その片隅には、この日はまだついてはいませんでしたが、赤くてかわいいペレットストーブがありました。
北海道では、10年ほど前から冬の暖房用に「ペレットストーブ」を使う家やお店が増えています。
ペレットストーブで使用する"木質ペレット"は、伐採して乾燥させた木材を細かく砕き、小さな粒状に圧縮した燃料です。
大抵は暖房能力が石油ストーブ以上薪ストーブ未満でかなり強く、デザインによってはペレットストーブの窓から燃える炎が見えてとても心地よい暖房です。
こちらのお店の雰囲気は、まさにペレットストーブがぴったり。ストーブが点いている時期には、さらに居心地がよさそうです。
そして何より印象深かったのは、窓際の席から見える風景。
解放感が溢れる北海道らしい風景が広がっています。
ここからの景色は、晴れても曇っても、ともすれば雨や雪でも、そのときどきの北海道らしい豊かな表情を見せてくれそうです。
一般的なカフェレストランのイメージ(?)を念頭に開いたメニューを見て驚きました。
メニューのバリエーションが思っていた以上にたくさんあります。
ベーカリーでもあるお店のバゲットとローストポークがセットになったワンプレートメニューや「ハンバーグステーキ」「チキングリル」、「カレー」や「グラタン」「カレードリア」などもあります。
こちらはランチやブランチにおすすめなバゲット付きのメニュー「ローストポークプレート」。
知床ポークのローストポークとお店で焼いたバゲットのプレートで、バゲットにはツナポテトチーズが乗っており、これだけでもごちそうです。
サラダとスープもついていて、盛りだくさんのワンプレートランチです。
そしてローストポークは、この厚み。
知床ポークを低温で調理しているそうで、旨味が凝縮されたローストポークはチリソースがけです。
さらに驚きのビジュアルの料理が出てきました。
木製の食器に盛られた「ハンバーグ180g・ソーセージセット」です。
ビーフハンバーグに上富良野ポークのソーセージが丸ごと1本ついています。
ハンバーグはジューシー、ポークソーセージは旨味たっぷり。
ライス(パンでもOK)がたっぷりでハンバーグが小さく見えますが、180gのハンバーグとポークソーセージは満足感いっぱい、食べ終わるとおなかがいっぱいになります。
ハンバーグ・ソーセージセットには、スープもついており、こちらもやさしい味で美味。
この日はかぼちゃのスープでした。
クルトンの大きさ、かぼちゃの甘さが印象的なスープです。
こんな欲張り(?)セットもありました。
洋食を代表する人気の組み合わせ「ナポリタンハンバーグ」(サラダ付・1,280円)にチーズトッピング(200円)です。
メニューを眺めては、どれもおいしそうで決めかねましたが、食べると一層、ほかのメニューが食べてみたくなる、そんなお料理でした。
ドリンクメニューは、こちらのロースタリーで焙煎したオリジナルブレンドやシングルオリジンコーヒー各種をはじめ、紅茶、ホットココア、オレンジジュースや山ぶどうスカッシュなどがありました。
食事をした場合は、コーヒー・ソフトドリンクは100円引きです。
ブレンドコーヒーは、「大雪山ブレンド」「ファーマーズブレンド」「旭岳ブレンド」「かみふらのブレンド」と、このエリアらしい名前がついていました。
コーヒーについていた小菓子も、とてもおいしく、お店の方に思わず名前を聞きました。
コーヒー豆のほろ苦さと控えめな甘さが、コーヒーにぴったり。
「エスプレッソ・スノーボール」だそうで、スノーボール特有の口のなかでほろほろっとほどける食感とコーヒーの香りが絶品なスイーツでした。お店の1階で販売もしています。
食事のあとはコーヒーなどを飲みながらくつろぎ、このあとのドライブに備えました。
いつまでものんびりしていたくなる雰囲気で、名残惜しかったです。
こちら↑の写真は、カネココーヒービーンズの2階の窓から見える風景。
雲間から日が差す瞬間が見えました。
広く見渡せるこの場所ならではの北海道らしい風景です。
最後に「ご自由にどうぞ!!」と並べてあった"消臭用コーヒーパック"をいただいてお店をあとにしました。
消臭効果があるといわれるコーヒーを使った消臭剤ですが、コーヒーの香りが残っていて、コーヒーパックひとつで辺りがコーヒーの香りでいっぱいになりました。
アロマ効果も抜群な消臭用グッズです。
上富良野町ののどかな風景の中にみつけた「カネココーヒービーンズ」。
最初は、あわよくばデザートも…と画策していましたが、ボリュームたっぷりの食事に。この日はデザートを断念。
また訪れて風景も料理も、そして今度はスイーツも楽しみたいと思ったお店です。
スタッフの方々の応対にもまた来たいと思ってしまう居心地のよさでしたが、地元の方らしきおひとりで来られているお客さんもいたので、やはり居心地がよいのだと思います。
美瑛町の「白金青い池」「白ひげの滝」から車で30分ほど、ラベンダーで有名な中富良野町の「ファーム富田」からは10分ほどのなので(積雪がない場合)、ドライブで美瑛・富良野を訪れる際は、こちらのお店もおすすめです。