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旅先での不慣れな点を上手にカバーしてくれるのが旅行会社による現地ツアーです。ツアーに参加することで、自分だけでは気づかなかった点に気づけますし、公共交通機関だと乗り継ぎが多く行きづらいスポットなども専用バスで楽に訪れることができます。利用すると便利なパリ発着ツアーの例を紹介します。
パリからモン・サン・ミッシェルを訪れるには、列車とバスを乗り継いで行く必要があります。初めてのフランスで語学も得意でないと不安も大きいですが、そんなときはパリから直接バスで往復できるツアーが便利です。列車の遅れなど、不意のトラブルもツアーであれば安心です。
日帰りツアーの場合、早朝にパリを出発して、昼にモン・サン・ミッシェルに到着。夕方に現地を発って、夜にパリに戻ります。ツアーに申し込んでしまえば、とにかくその日はツアーが1日をオーガナイズしてくれますので、とても気持ちが軽くなります。現地で土産物をたくさん買っても、ツアーのバスで戻るだけなので楽ですね。
ツアーで行く場合、モン・サン・ミッシェルでの現地滞在は4時間ほど。ランチに1時間、修道院観光に1時間あてて、土産物探しやそのほかに1時間、余裕を1時間もって4時間です。ランチ時間は、レストランで食べる場合は、日本での感覚より長めに時間をみておきましょう。ほかの所要時間も、フランスは日本ほどシステマティックに物事が動かないことがしばしばありますので、その際の余裕を前もって時間に入れておくことが、現地でのスムーズな行動につながります。
モン・サン・ミッシェルと同じくツアーで行くのが便利なのがロワールの古城巡りです。公共交通機関だとアクセスが悪いところが多く、また本数が少ないので、ツアーの方が効率よく巡れます。
ツアーで組まれることが多いのが、ロワールの古城の中でも人気が高いシャンボール城とシュノンソー城。そこにアンボワーズにあるクロ・リュセ(レオナルド・ダ・ヴィンチが晩年に暮らした場所)やブロワ城など、もう1ヵ所を加えて構成されていることが多いです。
1日で3ヵ所だと体力的にも記憶的にもちょうどいいくらい。それ以上巡ってしまうと、お城の名前と記憶が、ごちゃ混ぜになってしまうこともあるかもしれません。途中で土産物を買ってバスの中に置いてお城散策ができるのもツアーのいいところですね。
モン・サン・ミッシェルやロワールの古城巡りと同じ理由でツアーだと便利なのがモネの家と庭があるジヴェルニーです。ジヴェルニーはモン・サン・ミッシェルほど遠くはなく、またロワールの古城ほど公共交通機関の接続は悪くないのですが、「電車からバス」という乗り継ぎがあるので、そこの手間をすべてツアーのバスで解決したいという人にはおすすめです。
ジヴェルニーはパリから近いので半日ツアーであることも多いです。ツアーによりますが、現地滞在は2時間ほど。モネの家に1時間少し使って、残りはジヴェルニーの村の中を散策すると出発の時間がきます。
ツアーだと効率よく往復でき、かつバスで休みながら戻れるので、残り半日をパリ観光に当てることも可能です。午前はジヴェルニーで本物のモネの睡蓮を見て、午後はパリのオランジュリー美術館で絵画の『睡蓮』を見るといった具合に組み合わせてもいいですね。
個人で行ってもアクセスは簡単ですが、ぜひ一度プロにガイドしてもらいたいのがルーヴル美術館です。名画が描かれた背景や、作品内に描かれている文物の意味など、プロの解説が加わることで目の前の作品に一気に奥行きが出ます。これを手っ取り早く知るにはツアーがいちばんです。
フランスでは、美術館や歴史的建造物内でのガイドを行うには「ギド・コンフェランシエ」というフランス政府のガイド免許が必要で、資格がない状態でガイドの仕事をすることは違法です。ガイドの資格を取るためには、大学でガイドになるためのコースを受講する必要があり、所定の条件を満たした人のみがガイドの資格を得られるため、各ガイドはきちんとした知識のベースを持っています。そのようなガイドからひととおり説明を聞いたあとで歩くパリの町は、さまざまな知識が加わって、風景がまた違って見えてくるでしょう。
プロのガイドとプロのドライバーが案内し、専用車を使うことで移動時の置き引きなど犯罪に遭う可能性も減らせるのがツアーのいいところ。例えば、ベルトラはウェブから現地ツアーの申し込みができるので、フランス旅行の予定と照らし合わせながら、ポイントポイントで組み合わせてみてください。フランス滞在がもう一段素敵なものになること請け合いです!
監修:地球の歩き方