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1月6日の公現祭にスペイン中で食べるスイーツ ‟ロスコン・デ・レジェス”

田川 敬子

田川 敬子

スペイン特派員

更新日
2022年12月31日
公開日
2022年12月31日
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スペインでは1月6日の公現祭でクリスマスが終わり、翌日から平常モードに変わります。この日の明け方に東方の三賢王が幼子イエスに礼拝したことからイエスの存在が異教徒にも広まったと解釈され、公現祭と呼ばれます。というのも、この三賢王の白髪白髭のメルチョール王はヨーロッパ、赤毛のガスパール王はアジア、黒人のバルタサール王はアフリカを示していると言われているのです。

子ども達にとって1月6日は長いクリスマスを締めくくるとても特別な日です。それは、前夜にラクダに乗った三賢王がプレゼントを届けにやって来てくれるから。朝起きると、目を輝かせながらプレゼントの包みを開けます。ちなみに、悪い子にはプレゼントの代わりに“炭”を置いていくことになっているので、クリスマス時期には炭を模した砂糖菓子が売られます。

もうひとつのお楽しみが、この日に食べるロスコン・デ・レジェスというお菓子です(以下、ロスコン)。大きなリング状のパン菓子で、上はシロップ漬けのドライフルーツやスライスアーモンド、砂糖などでデコレーションされ、金の王冠をかぶっていることが特徴。緑や赤、オレンジのドライフルーツは王冠の宝石を表しているそうです。横半分に切って、中に生クリームやチョコレートクリーム、カスタードクリーム、カベージョ・デ・アンヘルと呼ばれる糸カボチャの甘いペーストを挟んでいるタイプが人気です。フィリングのないプレーンプは、ホットチョコレートに浸しながら食べるのだとか。

スペイン人はこのロスコンが大好きで、前日から当日にかけて店頭に行列ができるパン屋さんやケーキ屋さんも。予約をしていないと買えないこともあります。近年ではクリスマス前からスーパーで冷凍物が売られていますが、やはりおいしいお店でできたてを食べたいですものね。

中には、小さな陶器人形と乾燥ソラマメが隠されていることも特徴です。陶器人形が当たった人はロスコンについている王冠をかぶってその日は王様になれ、ソラマメが当たるとロスコン代金を持たなければいけないと言われています。

ロスコンから出てきた三賢王のガスパールの陶器人形

スペインのスイーツはあまり好きではない私なのですが、なぜかこのロスコンは好きで、毎年予約をして買いに行きます。実は既にスーパーで冷凍物を買って、フライングでも食べてしまいました・・・。今年はどこで買おうか、インターネットでおいしいロスコン情報を探しているところです。

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