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Bonne année! あけましておめでとうございます。2023年もどうぞよろしくお願い致します。
1月はじめ、フランスでは日本の七草粥とは全く逆に、エピファニーというキリスト教の公現祭、つまりガレットデロワというお菓子を食べる風習があります。
クリスマスから二つ目の日曜日がガレットデロワを食べる日となっており今年は1月8日でした。
このガレットデロワ(フランスではガレットと略して呼ぶことも多い)にはフェーブ(まめ)という陶器の小物が入っています。大きなガレットを切り分けて、家族のうち小さな子がテーブルに潜って、どの一切れが誰の分かを決めます。
フェーブを当てた人は王冠を被ることができ、その一年いいことがあると言われています。
エリゼ宮にも毎年パリのブーランジェリーから巨大ガレットが贈られます。パリで一番のガレットデロワと表彰されたパン屋さんが通常の40倍もの大きさの特大ガレットデロワをこしらえます。
そしてなんと、エリゼ宮のガレットデロワにはフェーブは入っていません!
なぜなら、フランス革命以来、フランスに王はいないから。大統領が治める民主主義の国として、ガレットデロワ(王様のガレット)というお菓子を食べるにもちゃんと考えがあるのです。
マクロン大統領も、
il n'y a pas de fève dans cette galette. Car il se trouve qu'il n'y a pas de roi à l'Élysée
このガレットにフェーブはありません。なぜならエリゼ宮に王はいないからです、と演説しています。
とっても美味しいフランジパニ “chefs-d’œuvre de frangipane” (ガレットデロワ の中に詰められる、アーモンドのクリーム)とpâtes パイ生地をみんなで分け合うだけ、なんだそう。
毎年趣向を凝らしたガレットデロワにフェーブ。デザイナーに注文したものや高級フェーブ、アタリのフェーブが入っていて商品やサービスと引き換えできる福引のようなものまで様々。
サイズもお一人用から10人前までと沢山あります。一人用のガレットにフェーブは入っていないのでご注意くださいね。
早いところではノエルの後から、遅くまでは1月の末まで、ブーランジェリーやパティスリーでガレットデロワを楽しむことができます。
1月に旅行にいらっしゃる方はぜひ、ガレットデロワを食べてみてくださいね。
それではまた、à bientôt!