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バレンシア出身でもっとも有名な画家といえば、ホアキン・ソロージャ/Joaquín Sorolla(1863~1923)です。バレンシア市にある高速鉄道駅の名前にもなっていますね。19世紀の終わりから1923年に亡くなるまで活躍し、今年は没後100周年にあたります。
バレンシア市中心部にあるバンカハ財団では、5月5日から黒をテーマにしたソロージャの特別展‟Sorolla en negro”が始まりました。
ソロージャは明るい色彩や光の描き方を高く評価されていて、特にバレンシアの海岸とそこにいる人を描いた作品が人気です。それゆえ“光の画家”と呼ばれているのですが、そんなソロージャの黒い絵を集めての特別展です。
実際に行ってみると真っ黒ということはなく、グレーだったり暗めのトーンの色だったり、明るい色彩ではないものが展示されています。バレンシアの海岸の絵もセピアがかったトーンもものでした。黒といえば、黒い服を着た人の肖像画が多かったのですが、中にはゴヤの黒い絵シリーズを彷彿させるものも。生涯の伴侶でソロージャのミューズでもあった妻クロティルデの肖像は何点もありました。
個人的には、ソロージャの絵画はやはり明るく光のきらめきを感じられるものが好きです。でも、個人所蔵で普段は観ることができない作品もあるこの展示会もおススメです!!
この展示会の後に時間があったら、歩いて10分のバレンシア美術館(入場無料!!)に行くのはいかがでしょう? ソロージャが描いた、バレンシアの民族衣装を身にまとって馬に乗った少年少女の素晴らしい絵『Gropa valenciana』を観ることができますよ。ほかにもソロージャの作品が展示されています。