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突然ですが、タジキスタンにはどのような食べ物があるかご存じですか?
英語でブラウザー検索をかけると、首都ドゥシャンベ市内の飲食店に関する一定の情報は得られますが、日本語で得られる情報は皆無と言っても過言ではありません。
手当たり次第に暖簾をくぐり、タジキスタンで出会うことができる様々な料理を紹介してゆきたいと思います。
タジキスタンの食レポート第1弾は「Дом плова и мяса」。日本語に訳してみると、「肉とプロフの家」。
食欲がそそられる、実に素敵な名前ですね。
開業から日が浅く、Google Map上での口コミ投稿も僅か2件 (2023年6月1日時点) と、事前に得られる情報が皆無であったものの、辛うじて看板に「OSH」と記載があるのを確認しました。
中央アジア広域で家庭料理として親しまれている、油をふんだんに使ったお米料理のプロフ (Plov) は、タジキスタン国内では一般的にオッシュ (Osh) と呼ばれています。一概にプロフと言っても国・地域によってバリエーションがあり、様々な呼称やレシピが存在しています。
散歩の途中で何度か目を引かれて気になっていたので、友人を誘い夕食をとることにしました。
1人前: 13ソモニ (約167円)
ロシア由来の冷製スープです。但し、本場ではジャガイモやゆで卵が入れられるのに対し、こちらでは千切りにされた鶏肉、キュウリ、ひよこ豆、ラディッシュ (?) 等が入っていました。栄養バランス的には素晴らしいものと思われます。
タジキスタンではあちこちで、自家製の無添加ヨーグルトを楽しむことができます。
スープという名の料理ですが、味はプレーンヨーグルトのそれそのものであり、体感としては肉入りヨーグルトでした。
1人前: 30ソモニ (385円)
羊が最も伝統的ですが、最近はオッシュにも牛肉が使われることが増えてきたようです。タジキスタンに住む人々の経済水準が近年向上していることと、何か関係があるのでしょうか。
今回いただいたオッシュは牛肉の他、ニンジンが盛り付けられたシンプルなものでした。
油ギッシュなのはデフォルトですが、お互いに病み上がりであった友人と筆者のお腹にとっては、控えめな量と味付けで丁度良い具合でした。
1人前: 38ソモニ (約488円)
リブのシャシリク2人前です。
入店し着席するや否や、店員は友人の脇腹を触りまくって猛アピール。
意味が分からず、3分間ほどジェスチャーでのやり取りが続きましたが、最終的に「鶏の胸肉を喰え」と言っているのだと予想し、2皿注文しました。
結果は不正解。店員の彼が伝えたかったのは「一押しメニューがリブであること」であったようです。
読みを外した悔しさに勝る程度には美味しいシャシリクでしたが、タジキスタンの水準で言えば、身が少なく若干割高かもしれません。
1人前: 22ソモニ (約282円)
牛肉のシャシリク2人前です。
提供された際には既に冷え切っていたように感じましたが、それが筆者の錯覚であるのか、リブ推し店員の彼が持ち場を離れスマートフォンをいじくっていたからなのかは定かではありません。
何度も私たちのテーブルに近づいては身振りで「美味しいか?」と確認してくださったので、彼が素敵な人間性の持ち主であることはしっかりと伝わりました。
気軽にプロフを楽しむには適していると思います。お肉料理に関しては、今後の発展が楽しみです。
どうも、ごちそうさまでした。