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ホモサピエンス(現代人)の壁画など芸術遺跡は、スペイン北岸大西洋沿いのティト・ブスティーリョ洞窟にある3万6000年前の壁画が最古だとされていました。この洞窟が発掘されるまでは。
1991年に始まった南アフリカのほぼ南端、ケープタウンから東に300Kmほど行った所の海を臨む断崖にあるブロンボス洞窟の発掘で、それを大幅に遡る7万6000年前の地層から、オーカー(黄鉄鉱を含む赤い石)で描かれた石が発見されたのです。今までの定説を4万年も遡る大発見。それも今まで発見の無かったアフリカの地での発見です。同時に2枚貝の貝殻のパレットに残ったオーカーの塗料も見つかっています。
今回、幸いなことに、ケープタウンの*iziko South Africa museum*での展示を見ることができました。
喜望峰訪問を目的にケープタウンに行ったのですが、思いもかけずそれ以上の体験をすることができました。
目次
Cape Townを訪問するにあたり、ひょとしてBlombos洞窟を訪問できるのではと調べたのですが、Blombos洞窟は人類の貴重な遺跡で、かつ私有地にあるので一般人は訪問できないようです。
それでは、せめて発掘された遺物(artifacts)を見られないかとググったのですが、まるで情報は有りません。現地に行けば何か情報が分かるかと期待して、滞在したホテルのコンシェルジェに尋ねても、洞窟は訪問できないという一般情報のみ。
喜望峰を訪問した翌日、一縷の望みを抱いて*南アフリカ博物館(iziko Musium of South Africa)*を訪問したところ、何とアフリカの人類遺跡の特別展を開催中で、ブロンボス洞窟の発掘品の現物を見ることが出来ました。
展示していた発掘物の写真の利用は、メールで博物館のブラック博士の許可をいただいています。
最初の展示はBlombos洞窟の発掘品です。
有名なレンガ型のハッシュタグ風の切込みの有るオーカーの岩や、矢じり、首飾りに使われていたと思われる穴の開いた巻貝が展示されていました。
2018年10月に、科学誌Natureに発表された論文概要はこちらです。
iziko Museum of South Africaの展示の説明書の写真です。ご参考まで。
博物館には、その他次のような展示が有りました。
Cape TownのCity centerにあるThe Company's Gardenの突き当りにあります。
South African National Glleryの西隣です。
私はホテルからUberを利用しました。併設されているプラネタリウムの横で下ろされたの注意してください。