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2024年7月26日にパリ五輪が開幕します。今回の五輪では史上初の試みとして、開会式が競技場ではなくパリの町中、セーヌ川で行われます。セーヌ川を運行するクルーズ船に乗ると、開会式当日に選手たちが通るであろうルートを擬似体験できます。
パリ五輪の開会式では、現時点での予定だとパリ市内におけるセーヌ川の川上、オステルリッツ橋から、エッフェル塔前の川下、イエナ橋までを選手団や関係者を乗せた船が航行します。それを船に向かって、セーヌ河岸から観客が声援を送ります。
オステルリッツ橋を出発した船は、正面ノートルダム大聖堂を見ながら、サン・ルイ島の北側を通り、ノートルダム大聖堂などがあるシテ島の北側を通過。パリ市内のセーヌ川に架かる橋としては最古のポン・ヌフ、学士院を左手に歩行者専用の芸術橋を抜けながらルーヴル美術館の脇を進みます。ポン・ヌフを日本語に訳すと「新橋」となり、建設当時は新しい橋でしたが、今ではパリ市内のセーヌ川にかかる橋では最古の橋になりました。
しばらくすると、左手にオルセー美術館、右左にコンコルド広場と国民議会(国会議事堂)、その後にパリ市内のセーヌ川にかかる橋としては、もっとも豪華と言われているアレクサンドル3世橋の下を抜けて、エッフェル塔前のイエナ橋に到着します。
開会式が開かれるこのセーヌ川の地域、およびそれに付随する建築群の一部は「パリのセーヌ河岸」として世界遺産にも登録されています。
一般観光向けとして、現在セーヌ川のクルーズ体験を手軽にできる大手会社は、以下の4社です。
– バトー・ムーシュ(アルマ橋近くから発着)
– バトー・パリジャン(エッフェル塔近くから発着)
– ヴデット・デュ・ポン・ヌフ(ポン・ヌフ近くから発着)
– バトビュス(セーヌ川沿い各所を結ぶ)
「バトー・ムーシュ」「バトー・パリジャン」「ヴデット・デュ・ポン・ヌフ」の3社が、1カ所の船着場を出発してセーヌ川をぐるりと巡って戻る遊覧船。「バトビュス」がセーヌ川の各所にある停留所を繋ぐ水上バスです。
バトー・ムーシュは、セーヌ川クルーズの代名詞にもなっている会社。セーヌ川を航行する各種クルーズ船のことを代表して「バトー・ムーシュ」と呼ぶフランス人は多いです。キャバレーのクレイジーホースやイヴ・サンローラン美術館などがあるアルマ橋近く、ポール・ド・ラ・コンフェランスの船着場から出発します。
バトー・パリジャンは、これもバトー・ムーシュと人気を二分するセーヌ川クルーズの大手。船着場はエッフェル塔すぐ下にあるポール・ド・ラ・ブルドネの船着場から出ます。エッフェル塔から徒歩すぐのため、定番観光の組み合わせとしても使いやすいです。
ヴデット・デュ・ポン・ヌフは、その名の通りポン・ヌフから階段を下って、シテ島最西端の部分にある船着場から出ます。ポン・ヌフ近くには、百貨店サマリテーヌや、ルイ・ヴィトン本社横にあるルイ・ヴィトンに関連したエキシビジョンやギフトショップ、カフェがあるLV Dreamがあります。
これらクルーズ会社は、単純なクルーズ以外にも、船の中でのランチやディナーをセットにしたプランもあります。
バトビュスは、水上バスの性格を持ち合わせていますので、船着場が「エッフェル塔」「アンヴァリッド」「オルセー美術館」「サン・ジェルマン・デ・プレ」「ノートルダム」「植物園」「パリ市庁舎」「ルーヴル」と9カ所あります。セーヌ川のクルーズも楽しみたいし、ついでに次のスポットへ移動する交通手段としても使いたい時に便利です。
セーヌ川のクルーズ船に乗船して、開会式で選手たちが見るであろうパリの景色を、一足先に体験してみましょう。