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パリ近郊には2つの空港があります。パリの北にあるシャルル・ド・ゴール空港と南にあるオルリー空港です。日本からまずパリに入り、そこから地方へ行く人も多いと思います。両空港から同じ都市への路線がある場合、どちらを選べばいいのか。それぞれの空港の利点をまとめてみました。
シャルル・ド・ゴール空港の良さはオルリー空港と比べた時の国際線の充実度です。海外の航空会社がまず就航を目指すのがシャルル・ド・ゴール空港であるため、フランスの航空会社であるエール・フランス含めて、選択肢が多いです。
パリおよびフランスの玄関口となる国際空港ですので、保安検査を抜けた後のショップなど施設が充実していることが多く(ただし出発ターミナルによる)、オルリー空港と比べて、飛行機を待っている時間が楽しい空港です。巨大な空港ゆえに、空港利用時の高揚感はオルリー空港より増します。そのため私は、プライベートで旅行に行く際にはシャルル・ド・ゴール空港を選ぶことがしばしばあります。
シャルル・ド・ゴール空港の第2ターミナル駅は、フランスの高速鉄道TGVの発着駅でもあり、空港から直接、高速鉄道に乗って、地方へ行くことも可能です。
一方で、巨大であるため、出発ターミナルまで迷ってしまうこともあるかもしれません。パリ市内からシャルル・ド・ゴール空港へ乗り入れている鉄道、RER B線は空港内に2駅(第1ターミナル駅と第2ターミナル駅)ありますし、空港内もCDGヴァルという、無人運転のターミナル間移動列車が走っています。
またオルリー空港と比べてパリ市内から距離があり、到着までの時間が多くかかります。
オルリー空港の良さは、使いやすさとフランスの国内線の充実度です。
シャルル・ド・ゴール空港と比べてパリ市内から近く、鉄道、バス、タクシーのいずれを使ってもアクセスしやすいです。フランスではしばしばストライキなど、予想外の出来事がおきますが、その場合に鉄道からタクシーに交通手段を変えたとしても、到着しやすく、何か起きた際の安心感があります。
またエールフランスは国内線の多くをオルリー空港発着にしており、本数も充実しています。フランス国内外問わず、LCC(格安航空会社)もオルリー空港を発着としていることが多いです。
しかし、保安検査を抜けた後のショップの充実度は、どうしてもシャルル・ド・ゴール空港に譲ってしまいます。短・中距離距離フライトが多く集まる空港として、旅行の高揚感というよりは、出張などに利便性を感じる空港です。空港到着後、または飛行機から降りてからパリ市内へ行く場合、広さとして空港ビルから外に出やすいのもオルリー空港の特徴です。
私個人としては、仕事などで確実性を取りたい時はオルリー空港、休暇で出かけたり時間的な余裕がある時はシャルル・ド・ゴール空港を使います。
空港を利用する際に私がもっとも気をつけているのは、いかにきちんと空港に着けるかということ。フランスはストライキや突発的な事故など、様々な要因によって列車が動かなくなったり、道が大渋滞することが多いです。そのため、もし家(または泊まっているホテル)から出発する前、もしくは空港へ向かっている途中に、何か足止めを喰らってしまう出来事が起きた際に、代替策を常に用意しておくことが大事です。
その点では、オルリー空港ならパリ市内から距離が近く、不測の事態における時間面の制約がシャルル・ド・ゴール空港より比べて低くなることが多いです。私は主に仕事で空港を使うため、もし同じ路線がシャルル・ド・ゴール空港とオルリー空港の両方から出ている時、結果的にオルリー空港を選びがちです。
しかしながら、旅行の始まりとして楽しいのはシャルル・ド・ゴール空港ですので、その時の目的と旅のスタイル次第でしょうか。
もしくは二つの空港を両方とも使って、往路をシャルル・ド・ゴール空港にして、復路を飛行機の到着後にパリ市内へ戻りやすいオルリー空港にしても良いかもしれませんね。