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ソルバンの町の中に、ミッション・サンタ・イネスがあります。1804年に設立されたカソリックの伝道所(ミッション)で、17世紀から18世紀に掛けてサンディエゴから海岸沿いにソノマまで北上して設置された21のミッション中、19番目にあたるミッションだそうです。
ソルバンがデンマーク移民の町として設立される前からこの地に存在していたこのミッション・サンタ・イネスは、現在も宗教活動を続けており、ミサや諸活動が日常的に展開しています。筆者が訪れた日も、低所得者向けに配布する食料品の仕分け作業が行われていました。
サンタ・イネスという名称は、カトリック教会・聖公会・ルーテル教会・正教会・非カルケドン派の聖人で、13歳で殉教した聖アグネスにちなんでいるそう。アグニスのスペイン語表記がイネスになるようです。(参考:https://www.britannica.com/biography/Saint-Agnes, https://es.wikipedia.org/wiki/In%C3%A9s_de_Roma, https://en.wikipedia.org/wiki/Agnes_of_Rome)
ラテン語表記 Sancta Agnes
スペイン語表記 Inés de Roma
英語表記 Agnes of Rome
ここで一度、伝道所(ミッション)についてご紹介しておきたいと思います。
カリフォルニア・ミッションという名称を耳にしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
スペインのカトリック教会(フランシスコ会)によって、カトリックの宣教活動とそのために建てられた伝道所などの施設の総称が、カリフォルニア・ミッションだそうです。(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3)
カリフォルニア・ミッションは米国建国よりも早く、最初のミッションのミッション・サンディエゴ・デ・アルカラは、 1769年に建造されています。米国の独立宣言(1776年)より7年も先駆けています。
カリフォルニア・ミッションは、ミッション・サンディエゴ・デ・アルカラを皮切りに、約50年間に渡り、カリフォルニアの南から北へ“El Camino Real”(王の道)”沿いに、約50キロ毎に作られていったそうです。約50キロ毎という距離は、当時、馬で一日に移動できる距離がそれであったからだそうとか。
サンノゼにも通っているEl Camino Realは、そのまま北上するとパロ・アルトやもっと北のソノマまで繋がっているのですが、南下をしていくとサンディエゴまで繋がっているわけです。
サンノゼで一番近い場所にあるミッションは、ミッション・サンタ・クララでしょう。
サンタクララ大学の構内にあり、カルトレインのサンタクララ駅から徒歩ですぐに出ることができます。
ソルバンの町中からてくてくと歩いて行くことができます。
まず、町の中に何箇所かある風車のうち、Tower Pizzaという看板のある風車の真裏側に、入り口が一つあります。
観光案内所や博物館でもらった地図を見ながら歩けば、まず、迷わずにたどり着けます。
駐車場の脇にある入口がこちらです。
ここを通ると、もうミッションの敷地内です。
敷地を進んでいくと、ミッションの裏側と思われる建物に遭遇します。
この建造物の右手側に足を進めると、ミッションの本館らしい建造物が見えてきます。
ミッションの周囲には、目の覚めるような広大な景色が広がっています。
このミッションは町の外れに作られた、開拓されてきた場所、という印象を刺激されるような風景です。
このEl Calvarioにはたくさんの十字架が並べられていましたが、よく見ると、遠目にも十字架の上に血糊が描かれているのがわかります。
ベンチが置かれ、日陰で休憩ができるようになっていましたが、信仰の厚い来訪者が、キリストの受難に思いを馳せながら休む場所なのでしょうか。
ミッションの内部を見学されたい場合、ミッションにあるギフトショップで入場料(一般(12-64歳) $8、シニア(65歳以上)$7.00、子供(11歳以下)無料)を支払い、そこからミッション内部の見学をすることができます。
見学時間は、午前9時から午後3時半までです。
筆者は特に内部の見学はせず、外郭部だけを見学してきました。
ミッション・サンタ・イネスの歴史的な様子は、そのホームページでもたくさんの写真を見ることができます。
https://missionsantaines.org/mission-history-pictures