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パリの南に隣接するマラコフ市に日本茶を専門に扱うショップ「チャノキ」が今年5月にオープンしました。西日本の日本茶の茶葉を中心に、店主が日本で直接買い付けたお茶が本格派の日本茶専門店です。
マラコフ市はパリの南側、パリをぐるりと囲む環状道路ペリフェリックの外側にある町です。パリに少し詳しい人であれば、ヴァンヴの蚤の市の近くといえば、地理的にピンとくるかもしれません。パリの喧騒から少し落ち着いた、住宅街が広がる地域です。
「チャノキ」の最寄駅は地下鉄13号線「Malakoff – Plateau de Vanves」。少し距離がありますが地下鉄4号線「Mairie de Montrouge」からも行けます。
スマホの地図アプリを見ながらピエール・ラルース通りへ。「ラルース(Larousse)」どこかで聞いたことありませんか?フランス語を少しでも学んだ人なら聞き覚えがある名前のはず。ピエール・ラルースとは百科事典「ラルース」を作った編集者です。そんなことに考えながら進んだ先の、65番地がチャノキです。
チャノキを営むのはフランス人のギヨーム・ユルポーさん。小笠原流煎茶道のパリの代表を務めている人で、日本茶に関しての知識はとても深く、また日本語も達者。語学が不安でも何でも相談できます。ちなみに「チャノキ」という店名は「お茶の木」から取っています。
茶葉は、現在は西日本を中心に仕入れていて、どれも全てギヨームさんが味を確かめ、現地の農家から直接買い付けたもの。こだわり抜いています。値段も15グラムで5ユーロ以下からありますので、買いやすい値段設定です。
チャノキの良さは、茶葉の質だけでなく、その場でお茶もいただけること。価格は10ユーロ前後。店主がその茶葉にとって最高の状態になるように淹れてくれます。
茶葉そのもの香りや味の他に、淹れ方も相談してみましょう。あなた好みの淹れ方で提供してくれます。飲んでみて気に入ったら購入もできます。ウェブからの購入も可能です。
物静かな店主ですが、聞けば聞いただけ色々なことを教えてくれる懐の深い方ですので、いろいろと質問を投げかけてみてください。
なお、お茶に添えられているチョコレートは、福祉施設で作られたもの。正統派かつ優しい味が特徴です。
パリでも日本茶は知られていますし飲まれてもいますが、カフェやサロン・ド・テなどで飲んでも、味はどこか毛羽立った印象であることが多いです。チャノキは、きちんとしたお茶を、きちんとした淹れ方で楽しめるお店です。