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11月19日(日)、左京区一乗寺に建つ曼殊院(まんしゅいん)に行きました。
ここは室町期以降、皇室一門が住職を努める門跡寺院です。
曼殊院へ続く参道のもみじは、かなり色付いています。
見上げると鮮やかな紅葉の世界が広がっていました。
参道横の、曼殊院天満宮の弁天池に映る
水鏡の紅葉が綺麗です。
曼殊院門跡は、最澄が比叡山に建立したのが寺の始まりとされ、
青蓮院、三千院、毘沙門堂、妙法院と並ぶ天台宗五箇室門跡の一つに数えられています。
曼殊院は、風雅な数奇屋風 書院造りと庭園が有名な門跡寺院で、
小さな桂離宮とも言われています。
築地塀と苔が何とも良い感じ。
寺院に入りました。大書院前には遠州好みの枯山水庭園が広がっています。
鶴島にある樹齢400年の五葉松は鶴を表現しています。
また、その根元には曼殊院型のキリシタン灯篭が見えます。
順路を進むと150年ぶりに復興再建された宸殿へと来ました。
宸殿とは歴代天皇・皇室関係者の位牌をまつる門跡寺院では中心となる施設です。
その前には、「盲亀浮木之庭」と名付けられた庭が広がります。
前庭の「盲亀浮木之庭」は、大海に住む目の見えない亀が、百年に一度息継ぎのために頭を出し、
そこへ風のままに流されて来た節穴にすっぽりとはまる。
それほど仏教に巡り合うこと、また人間に生まれることは難しいという事を表しているそうです。
白砂の模様と、砂盛りと飛び石の景色。
土塀の向こうには彩りの時を迎えた木々が見えます。
お庭からは、曼殊院の秋が静かに広がっていました。