キーワードで検索
こんにちは。岡山特派員のmamiです。
建部町紙工(しとり)に「河原邸」という、江戸時代の頃は、大庄屋を務めていたお屋敷が残っています。悠然と構える長屋門が、周囲を見おろすように建つ姿に格式の高さを感じました。建物の一部を利用して「そば河原邸」という、手打ち蕎麦のお店もあります。河原邸の見学がてら、秋の新そばも味わって来ました。
敷地内の建物は、200年弱の江戸時代の母屋の他、長屋門や離れ座敷、複数の倉などが残されていて、市の重要文化財に指定されています。この離れも立派な建物で明治後期のものでした。離れは2棟あり、交流の場としても利用されているそうです。
敷地は広く母屋の裏には、蔵が立ち並んでいました。母屋と同じ江戸時代に建てられた土蔵です。
ちょっと、高台にあるのが幕末の蔵でした。
かつての厩(うまや)に入ってみると、「民俗資料展示室」という、河原家ゆかりの品と暮らしの道具の展示室でした。説明文も丁寧で見ごたえ十分でした。
大庄屋らしく農機具類が多く、生活の道具も火鉢や柱時計などが並んでいました。その中に「炭籠」があり、丁寧に竹で編まれ、とても目を挽きました。「用の美」というのでしょうか、相当の年月が経っているにも関わらず、艶やかで美しいと感じました。この炭篭だけでなく、ほとんどの道具がよく手入れされ、今も現役で使えそうな感じでした。
かれこれ1時間ほど経つと名前が呼ばれ、母屋のお座敷に通されました。母屋の中も見ごたえがあるのですが、お客さんで満席なので座ったまま見渡す感じでした。オーダーをし、更にお庭を眺めながら、待つこと30分。
やっと、「天ぷら蕎麦」にありつけました~。「これだけ待って、食べ終わるのに5分。腹が空きすぎて何を食べても美味しく感じる。」というのが夫の感想でした。蕎麦は打ちたて茹でたてで美味しかったんですが、残念なことに今年の12月で閉店となってしまいました。建物の見学はできるので、建築物や道具好きの方はぜひ、足を運んで見てください。