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ハワイの郷土料理「ポケ」は、日本の「マグロの漬け」に近いものです。基本のポケは、ハワイ近海で獲れたマグロをハワイアンソルトと醤油と胡麻油で和えたシンプルなもの。
が、ここ数年のポケの進化には目を見張るものがあります。基本のポケにハワイの海藻「オゴ」やマカダミアナッツを混ぜたもの、マグロ以外の魚を使ったり、カマボコや豆腐を使ったりと、さまざまなバリエーションもあります。
どれも美味しいのですが、私的には「う〜ん、無理やりポケにする必要はないよな」というポケもあったりして、たいていオーソドックスな醤油ボケを食べることが多かったのです。
が、2023年10月末にオープンした「アリイ・フィッシュ・マーケット」のグルメなポケは、どれもびっくりするほど独創的ながらも、どの食材も喧嘩することなくハーモニーを保っているポケです。
ハワイ産の食材にこだわり、ハワイに住む人々のバックグラウンドをテーマにしたポケ丼は、懐石料理風ポケ丼と呼びたいくらいの繊細なお味なのです。
それもそのはず、シェフのロブさんは、ハレクラニやアロヒラニでもシェフを勤めたことのあるローカルボーイ。小さい頃からハワイの味やアジアの味に触れて育ってきました。
シェフ・ロブのポケ丼は、食材を足し算するだけでなく、上手に引き算や掛け算をしながら、各食材の味を大切に引き出しています。
お店でシェフ・ロブのお母さんと会ったので「お母さんがシェフ・ロブにお料理を教えたの?」と尋ねたら、「私は目分量で料理するけど、ロブはいちいち計量して面倒なのよ〜」と笑っていらっしゃいました。
マグロはもちろんハワイ近海産。オアフ島北部のカフクで採れたリム(海藻)やエヴァのスイートオニオンを使用しています。
どのポケ丼にもテーマに沿ったお肉のボックスがついてくるのでボリュームもたっぷりです。(女性だと2食分はあるかも)
今日はポケ丼をご紹介しましたが、ポケのみの購入も可能です。先日、仕事関係の持ち寄りパーティーにポケ3種盛り合わせプレートを持っていったら、ポケにはうるさいローカルの同僚が「おいし〜い」と喜んでいました。
また「バクダン」と呼ばれるいなり寿司もあります。この「バクダン」にはポケが溢れんばかりに入っていて美味しそうなので、次回ぜひ試してみたいと思っています。