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地球の歩き方読者のみなさま、こんにちは。2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、昨年末にポルトガル内陸部へと旅行へ出かけました。
目的地のひとつがモンサント(Monsanto)という巨岩に囲まれた小さな村です。
実はこちら1938年に「ポルトガルで最もポルトガルらしい村」を選ぶコンテストで優勝しています。また、「ポルトガルの歴史的な村々」のひとつとして政府に認定されています。
私のなかの「ポルトガルらしさ」がこれか? と問われると疑問ですが……HBOの人気ファンタジー・ドラマシリーズ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」のロケ地に選ばれたことにも納得できる、本当にドラゴンが出てきそうな不思議な場所でした。
モンサントは、観光情報で「1日で見て回れる」といわれることの多い小さな村です。けれども宿泊すれば、朝から晩まで、時間によって違った表情を見せるモンサントの風景を楽しむことができます。
私たちが泊まったのは、「タベルナ ルジターナ (Taverna Lusitana)」というベッド&ブレックファースト(B&B)。
お城などに近い歴史的なエリアにあります。
乗用車の入れない細い道沿いにあるので、車は村の入口の駐車場に停めて、徒歩で荷物を運ぶ必要があります。けれどもその分、気軽に散策に出かけることができます。
タベルナ ルジターナの「タベルナ」とは、居酒屋の意味。宿のお隣にオーナーが経営するお店があって、サンドイッチやクレープといった軽食やお酒を楽しむことができます。
2泊3日の滞在中ちょいちょい飲みに寄ったのですが、私がすっかり気に入ったのは、マルヴァン(Marvão)産の栗を使ったこちらのオリジナルのクラフトビール! 機会があればぜひぜひ飲んでみてください!
それから、熱々のホットワインにもお世話になりました。石畳だからか夜は本当に寒さが身に沁みたのですが、そんな時にぴったりで、これがあればまた出かける気になれました。
ちなみに、モンサントで雪が積もったのは、11年前のことだそうです。ハイシーズンは夏ですが、40度近くとかなり気温が上がるようです。
さらにもうひとつおすすめは、「イドロメル(Hidromel)」ことミード(蜂蜜酒)の生!
古代ギリシャやローマ時代から中世にかけて人気だったというお酒です。甘すぎず、美味しいイドロメルが生で楽しめるなんてとっても貴重だと思います。
おいしいお酒、散策にぴったりのロケーション、フレンドリーなオーナーと、このお宿のよさはたくさんあるのですが、最もすばらしいところを挙げるとすれば、きっとこちらの希望の時間に準備してもらえる朝食だと思います。
おいしいものがたくさんあるだけでなく、朝はまだ居酒屋として営業していないので、フレンドリーなオーナーたちともおしゃべりできますし、なんといっても眺めが最高のテラスを独り占めすることができます!
街のシンボルの雄鶏の乗ったルカーノ塔やたくさんの岩など、すてきな風景をゆっくり楽しみながら飲むコーヒーは最高ですよ〜。
(撮影by東リカ)
※撮影写真の掲載許可をいただいています。
※写真の無断転載禁止