キーワードで検索
聖週間はキリスト復活の前週のことで、キリストの受難と死をしのびながら復活祭の準備をする期間。キリストがロバに乗ってエルサレムに入城した枝の主日と呼ばれる日曜日から、復活の日曜日前日までの1週間を指します。
期間中はスペインの多くの教会からマリア像やキリスト像をのせた山車が担ぎ出され、信徒や楽隊を引き連れて町を練り歩きます。読んでの通り厳かな宗教行事でありながら、このプロセシオン(宗教行列)を観に世界中から観光客がやって来るのです。アンダルシア地方のプロセシオンは華やかさももち合わせていて、特にセビージャやマラガ、グラナダなどが人気です。
聖週間は移動祝日なので、毎年3月か4月ではあるものの日付が変わります。今年は3月24日(日)~31日(土)。スペインの多くの学校はこの週はお休みになるので、春休み的な存在でもあります(カタルーニャ州やバレンシア州などは聖週間中の木曜か金曜から復活祭の週にかけて休むようです)。
実は、キリスト教徒ではない私も聖週間のプロセシオンを見るのが好きで、毎年自分の町で見ています。夜遅い時間に遠くから太鼓の音が聞こえてくると、上着を羽織って外に飛び出すことも。お香の香りや厳かな音楽に包まれて美しいマリア像や十字架に磔られたキリスト像を見ると、胸にこみあげるものがあるのです。宗教がもつ人を惹きつけるパワーを感じざるを得ません。
この期間にスペインにお越しになる方は観光案内所で情報を入手し、ぜひプロセシオンを見に行ってみてください。
なお、この時期は宿泊施設や交通機関が混み合いますのでご注意を。