キーワードで検索
小田原から箱根エリアにある、電車好きなら絶対見逃せないおすすめカフェをご紹介します。今回は、各線小田原駅前から箱根登山バス「湖尻・桃源台」行きに乗ってカフェ巡りをしてきました。すべてバス通り沿いにあるので観光しやすく、1 日でぐるりと回れます。至近距離で眺める電車は見応え抜群。カフェで楽しめるメニューも要チェックです。芦ノ湖や神社巡り、温泉だけではない、神奈川県西エリアのもうひとつの魅力をお伝えします。
パリと南フランスを結ぶ「コート・ダジュール特急」として実際に使用された「オリエント急行(Orient Express)」の車両が、フランス人アーティスト、ラリックの作品を展示している「箱根ラリック美術館」にあるのをご存じですか?
1928年にラリックが室内装飾を手がけたオリエント急行は、電車としての役目を終えた後2004年4月にスイスから箱根ラリック美術館へと運ばれました。現在は車両が特別展示されており、席に座って優雅なティータイムを楽しめます。
車両には150枚以上のガラスパネルが使用されており、晴れた日はやわらかな光が注ぎ込みます。装飾の一つひとつが貴重な芸術品です。洗練された空間に思わず見惚れてしまいます。
メニューは、日替わりスイーツ(ティーセット付き)2200円(税込)のみ。受付を済ませると、オリエント急行の乗車券がわたされます。電車好きの方はもちろん、そうでない方でも雰囲気があって気分が上がります。乗車券に切り込みを入れてもらったら、いざ車両へ。
クラシカルな雰囲気の車両に一歩足を踏み入れるとそこは特別な空間。ドリンクは4種類から選べますが、この日は、アッサムとダージリンをミックスした「オリジナルブレンド」をセレクト。口当たりがよく、スイーツの味わいを引き立てる上品な余韻が広がります。
食べる・飲むだけでなく、乗ることそのものに価値がある。電車好き必見の、オリエント急行のティーサロンは絶対押さえたいスポットです。
電車好きが集まる箱根の隠れ家的存在の「スイッチバックカフェ」。このカフェは間近で箱根登山電車を眺めたり、専用デッキからスイッチバックを見ることができます。
箱根登山電車は、箱根湯本から強羅までの8.9kmを約40分かけて山間を走る山岳鉄道。急勾配を登るため、スイッチバック方式をとり入れて、進行方向を変えながらジグザグに登って行くのが特徴的です。
なかでも、進行方向を変えるポイントのひとつである、大平台信号場の近くにたたずむ「スイッチバックカフェ」は鉄道ファンにはたまらない絶景ポイントとして知られています。
進行方向を変えるスイッチバックの風景を、ゆっくり見られる場所は日本全国でも数少ないので、鉄道ファンの間で人気の隠れ家的存在となっています。おすすめはスイッチバックの様子がよく見える窓際のカウンター席です。
カフェでは、青いハーブティーとして知らせる「バタフライピー」を注文。鮮やかな青色が、線路沿いの景色に映えます。味わいはあっさりしていますが、レモンを入れると酸性度が変化して青色から紫色に変化するおしゃれなドリンクです。
せっかく来たなら「スイッチバックの瞬間は見逃すまい」とソワソワしてしまいそうですが、メニュー表内に電車の時刻表が記載されているので、食事に夢中で「うっかり見逃してしまった」なんてことにならないので安心。
店内からも間近で電車を見ることができますが、カフェメニューを注文すれば外にある専用デッキに出ることができるのでお見逃しなく。このデッキこそ実は、スイッチバックを眺める特等席です。天気や気温がいいときはぜひ、デッキに出て、方向転換する箱根登山電車をご覧ください。
箱根登山鉄道の風祭駅からすぐ、「鈴廣かまぼこの里」の敷地内にある「えれんなごっそCAFE107」では、引退した箱根登山電車「モハ1形107号」のなかでカフェメニューが楽しめます。
「箱根登山電車でゆっくり過ごしたい」という人には夢のような場所です。間近でじっくり車輪や車両のつくりを観察できるのも、このカフェならでは。春は外のテーブル席も気持ちいいですが、車内で座席に座りながらゆっくり過ごすのがおすすめです。
今回筆者は、箱根ビールとかまぼこピンチョス(3種)をいただきました。ピンチョスは、日替わりで3種類セットでメニューに登場するのですが、ビールの相棒にぴったりです。実はこのピンチョス、箱根登山電車107号にちなみ、107種類もあるというので驚きです。
この日のピンチョスは「芽キャベツと生ハム、グラナパダーノ」「大根と醤油漬け数の子のせ」「ギンナンの甜麺醤マヨ」の3種。どれもおいしいですが、特に大根と数の子の食感が絶妙でした。見た目もかわいく何度でも足を運びたくなるおいしさです。かまぼこピンチョスを相棒に一気にビールを飲み終えてしまいました。
箱根登山電車の席に座ってカフェメニューをいただく、ちょっと非日常で贅沢なひとときを体験できます。路線図や箱根登山鉄道の歴史を読みながら過ごしてみてください。
各線小田原駅から徒歩1分の場所にたたずむ、伊豆箱根鉄道の旧大雄山線の管理事務所。この管理事務所が2022年、昭和レトロなカフェ「大雄山線駅舎カフェ1の1」として生まれ変わりました。
駅前の階段を登ると、どこか懐かしいノスタルジックな建物がお目見え。そこが今回の目的地「大雄山線駅舎カフェ1の1」です。
一歩足を踏み入れると、古きよき時代にタイムスリップしたかのよう。入口には駅員さんの制服が飾られているのですが、今回は制服のすぐそばの席にご案内いただきました。
ほかの客席の近くにも、速度計や電圧計、車掌スイッチ、非常通報ボタン、ブザーサイレンなど実際に使用されていた電車の備品が飾られていて見応え抜群です。
カフェメニューも充実していて迷ってしまうほど。今回筆者は、「駅舎プリン カラメル」と「ドリップ珈琲 ブレンド」をオーダーしたのですが、プリンは甘すぎずパクパクと食べ進めてしまいました。
ちなみにプリンはテイクアウトできるので、手土産にも重宝します。プリンのセットは、電車のデザインの箱に入っていて見た目も可愛いです。
しかもこのカフェ、お会計を済ませたあとは備品である「軌道線の鐘」を鳴らしながら「いってらっしゃーい」と元気に送り出してくれるので、気持ちよく退店できるのも魅力です。
このひと言で思わず笑顔になります。旅のスタートにも、締めくくりにもおすすめの「大雄山線駅舎カフェ1の1」。アクセス抜群なので、近くに来たらぜひ立ち寄ってみてください。