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皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!
最近のジョージアは暖かく、ボルジョミも色とりどりの植物が咲き始め、ようやく春の訪れを感じる今日この頃です。
先日トビリシーボルジョミ間のマルシュルトカ(ミニバス)に乗り、普段より長く車窓を眺めていると、色んな面白いものが見れ、まるで動く博物館みたいだなぁと、ふと思いました。
今日は、そんなトビリシからボルジョミに向かう道中の様子を、ミニバスでの移動方法と合わせて前編・後編に分けて紹介します。
実は寝ていたらもったいないほど、バスに乗っているだけで、いろいろ楽しめるんですよ〜!
そんなトビリシとボルジョミ間の車窓からの様子を紹介いたします。いざ、マルシュ(マルシュルトカ)の車窓から!
車窓からの景色を紹介する前に、まずボルジョミ行きのバスがどこから乗れるかを紹介します。
首都トビリシには、長距離路線のマルシュルトカ(ミニバス)の乗り場が、Isani、Samgori、Gldani、Vagzani、Didubeのおもに5ヵ所にあります。
それぞれ行き先によって異なり、例えばSamgoriやIsaniにあるバスの多くは、ワインで有名なKakheti地方へ向かいます。
この5つのなかでいちばん大きなバス停である、Didube(ディドゥべ)のバス停からボルジョミ行きは発車します。
Didubeのバス停は、ジョージアのほとんどを網羅しているのではないか? と思うほど、大きなバス停で、さまざまな行き先のバスがあります。
ボルジョミのマルシュルトカもここDidubeのバス停に発着しますので、ボルジョミにミニバスで向かわれる場合は、地下鉄でDidube駅まで向かってください。この駅が、最寄駅となります。
Didubeは広いので、Didubeのなかにも、Okuriba(オクリバ)と呼ばれるバスの発着エリアとNige(ニゲ)という発着エリアがあります。タクシーでDidubeに向かう場合や、ジョージア人にDidubeからミニバスに乗る旨を伝えると、自動的に「Okuribaね!」と伝えられますが、ボルジョミ行きは”Nige”のエリアになり、Okuribaで降りた場合、少々歩かなければならないので要注意です。
とはいえ、歩いて5~10分程の距離なので、歩くことはもちろん可能ですので、安心ください。
筆者はまだジョージアを右も左も分からない頃、オクリバと言われた時に、日本語かと聞き間違えました(笑)
地下鉄Didube駅を降りて、向かって左に見えるオレンジの建物”Bank of Georgia(ジョージア銀行)”の前に、Borjomi行きのバスは常にあります。
※2024年6月以降、ジョージア銀行から青い看板が目印の本屋さんに変わりました!!
しかしながら、多くのジョージア人はDidube=Okuribaだと思っており、Nigeエリアやジョージア銀行前と伝えても場所知らなかったりするので、下記に載せるGoogleマップを参考にしてください。
Googleマップ上にも、情報が更新されていないのか、ジョージア銀行の場所が載っておらず、筆者が指している場所には何も表示されていませんが、これを目印にしていただければ、ミニバスに辿り着きます。
さて、ボルジョミ行きのバスは、1時間に1本で7:00〜19:00までの間に運行しています。
片道12ラリで、Borjomiとフロントガラスに英語とジョージア語で書かれたバスに近づくと、バス付近にいる運転手や係の方が「Borjomi?」と尋ねて来られますので、うなずくなり、YESもしくはジョージア語でki(კი:イェス)と伝えると、バスに乗るように促されます。
複雑な会話はあまり発生しない場面ではありますが、ほとんどの運転手さんや係の方は、英語ができません。
ですが、ジェスチャーや簡単なジョージア語を話していると、必ず手伝ってくれたりと優しいので安心ください。
また仮にスーツケースや大きいリュックを持っている際は、カバンを指差しながら、カバンが大きい旨伝えながらトランクを指し示すと、係りの方がトランクに一緒に行ってくれ荷物を入れてくれます。
たまに、トランクがいっぱいな時や、出発間近な時は対応してくれませんが、おおむね対応してくれます。膝に乗るくらいの小さな荷物であればいいですが、前の座席との幅の非常に狭い小さなバンなので、足元に置くことも難しい上、隣の席の方が大柄な方である場合はより窮屈に感じるため、若干の大きさの荷物であれば、トランクに預けることをおすすめします。
その際、貴重品は必ず身に付けましょう。また何か新しい物を買ったと分かる荷物の場合は頭上の荷物入れの棚に入れたり、携帯しておくことが無難です。
運賃は、トビリシから乗る場合は、自由席であるミニバスに先に乗車するように促され、乗車して出発を待っていると、青のビブスを付けた係の方(私服の時もある)が、12ラリを回収しに来ます。
カードは使えず、現金のみです。数ラリ程度のおつりの対応は可能ですが、係の方がスムーズに集金できるように、事前にお金を崩しておくことをおすすめします。
またこの際、係の方によっては、少し破けたお札でも受け取ってもらえない場合がありますので、お札状態の確認をしておくといいでしょう。
筆者は一度受け取って貰えず、隣の観光客の方に両替をしてもらい事なきを得たことがあります。
お金を払えばいざ出発ですが、もし乗ったミニバスが誰もおらず、自分が1人目の場合は、ラッキー……ではないかも知れません。
前述の通り、バスは1時間に1本出発し、大体、7時頃、8時頃、9時頃、と出発して行きますが、出発予定時刻になってもバスの乗車人数が少ない場合は、ある程度満員になるまで、乗客を待ちます。
また朝や夕方の非常に混雑する時間に、発車時間少し前後の時刻に、バス内に自分以外に乗客がいない場合は、定刻より前に満席となり、すでに出発したと思って良いです。その場合は、空のバスで次の発車時刻である1時間後まで待たなければいけません。
そのため、朝夕の混雑時には20分ほど余裕を持ってバス乗車を試みると安心です。
またバスの出発を待っている最中にお手洗いに行きたくなった場合は、ジョージア銀行を背に右手側少し歩くとお手洗いがあります。マークも出ており、入口に座っているお婆さんに30テトリを払い、机にあるトイレットペーパーを必要分とって入ります。もちろんカードは使えません。
トビリシとボルジョミ間のミニバスは約2時間30分かかり、混んでいる場合も多くあります。基本トビリシーボルジョミ間の道中は休憩なしなので、少しでも行きたいと思ったら、お手洗いを済ませておくとよいです。
すべてを済ませたら、準備万端。いざボルジョミへ出発です〜。
さてDidubeを出てトビリシ市街地へは、朝夕混雑時であれば、酷い時は市街地に出るだけでも1時間ほどかかる場合がある大渋滞ロードです。その道を抜けると、タイトルにもある通り、1つ目の見どころでもあるダヴィド4世の銅像が現れます。
ダヴィド4世(1073-1125)は、1089年に第5代ジョージア王国の国王になり、亡くなる1125年まで統治していました。またクタイシ生まれの彼は、首都をクタイシからトビリシに遷都した人でもあり、また教育熱心でもありさまざまな教育施設を設立したため、建設王とも呼ばれていました。
クタイシ出身だからか、クタイシにある空港の”ダヴィト・ザ・ビルダー・クタイシ国際空港”は彼の名前が由来にもなっている程です。
彼が統治していた時代は、セルジューク朝からの侵略の危機に晒されていた時期でもありますが、彼によるすばらしい防衛により、守られていたという伝説もあり、市外地からトビリシの入口でもあるこの場所に、トビリシを守るように建立されたのかしらと、筆者はふと思います。
今回の記事では、トビリシ市内を出るまでが少々長くなったので、前編としました。
しかしトビリシ市内を出るまでが長いという体感は、実際のマルシュルトカでも同様で、酷い時はバスターミナルから出れずに、15分ほどバスターミナル内をクラクション音に囲まれながら、ノロノロと動くことも多くあります。
後編では、車窓から見えるムツヘタやゴリ、コーカサス山脈の様子をお届けします