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日本を離れ、所謂「途上国」に赴任すると、日本で手に入れられる様々な商品やサービスが恋しくなります。その反面、子育てのしやすさという観点では「日本を離れて良かった」と感じる機会も少なくありません。
出生率の高い国・地域では子どもの数が多いため、生活のあらゆる場面で子どもが一緒にいるということが前提となります。必然的に顧客層には子連れ世帯が含まれ、飲食店等は、来店する子どもたちを飽きさせないようにする工夫を凝らします。
「美味しい」は、記述がない限り筆者個人の主観です。
良い部分をピックアップできるよう、2回以上利用し、3種類以上のメニューを味わよう心がけています。
食の水準は発展途上であるという見方もあります。批評に終始せず、明るくユーモラスなレポートとなるよう心がけます。
本稿は「安全」のお墨付きではございませんので、旅行者の皆様におかれましてはくれぐれも体調とご相談の上で、利用をご検討ください。
「Restaurant & Bar」と耳にすると、子連れ層には不向きな、どこか小洒落たディナー向けの飲食店を想像しますが (筆者の主観による)、ウガンダにおいては必ずしもその限りではないようです。
小さなお子さん2名を連れた英国人夫妻に待ち合わせ場所として指定されたため、住宅街の細い道を通り、車でアクセスしました。「子どもを遊ばせに行こう!」というお誘いであったため、「Casual Dining」という、お店のカテゴリーを目にして不安を覚えます。
道路に面した入口から店内の様子は見えません。果たして入口は地下にあるのでしょうか。
階段以外の選択肢がないため、ベビーカーや車いすユーザーにフレンドリーであるとは言い難いレイアウトですが、屋外のテラス席が二階層に渡って広がっており、開放感溢れる気持ちの良い空間です。
東アフリカの雨季特有のスコールによって、子どもたちは軒下に退避していましたが、目の届く距離に設置された遊具は小さな子どもを連れた家族にとっては非常に有難い存在です。
雨の降る午前中の利用でしたが、晴れた日の夕方にも是非利用してみたいと思える素敵な演出です。
メニューは幅広く、サンドイッチやステーキの他、魚料理、タイ料理、インド料理も提供しています。イチ押しは窯で焼かれるピザのようです。ベジタリアンのメニューも豊富であるため、多国籍の友人とも利用しやすい飲食店です。
1人前: 30000ウガンダ・シリング (約1193円)
安全な選択肢よりも、そこでしか食べられないものを食べることに重きを置いている筆者は、商品名に店名の入った「Olives Chicken Curry」を頼まずにはいられませんでした。何のことはないごく普通のチキンティッカマサラでしたが、欲求に忠実な選択をしたことに満足です。サラダは嬉しい付け合せです。トロピカルなフルーツの味がするドレッシングは美味でした。
1人前: 35000ウガンダ・シリング (約1391円)
魚のフライには「ナイルパーチ」という淡水魚が使用されています。グリルされたものは見た目のインパクトがやや強めですが、しっかりと切り分けられて揚げられたこちらのメニューは見た目もお味も絶品でした。1人前で3切れが盛り合わせにされているため、かなりお腹が満たされます。
1人前: 35000ウガンダ・シリング (約1391円)
ややボリューム感の乏しい映りになっていますが、丁寧に焼き上げられた柔らかい部位でした。ソースにはしっかりと赤ワインの味が残っているため、お子様にはやや不向き化もしれません。
1人前: 15000ウガンダ・シリング (約526円)
こちらもきちんと作られたお味でした。スープは常時7種類が提供されています。
筆者はラマダン期間中に飲食を断つ習慣はありませんが、大多数がイスラム教徒ではない国において、イスラム教徒の文化も当たり前のように認知されている様は社会の理想であると感じます。昨今の日本では、果たしてどれほどの人々がラマダンへの理解やイフタ―ルの意義に関する知識を有しているでしょうか。
整備された首都にある清潔な飲食店での経験から、その国の食事情を語ることなど到底できません。しかし、多様なお客様を迎え入れる用意があり、子ども連れ層も気軽に利用できる雰囲気が演出されたOlivesのような飲食店からは、私たちも多くのことを学ぶことができるのではないでしょうか。
記載価格は2024年4月8日時点、OANDA(151.62円=1米ドル=3,814.02シリング)発表の両替レートに基づいて算出しています。