• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

【札幌】一度は味わいたい!海鮮丼”シハチ鮮魚店”系列の「すしの しはち」で、旬の魚三昧コース料理と握り&選りすぐりの日本酒

市之宮 直子

市之宮 直子

北海道特派員

更新日
2024年5月17日
公開日
2024年5月17日
AD

豪快なお刺身の海鮮丼で知られる"シハチ鮮魚店"の系列店として、すすきのに「すしのしはち」(完全予約制)がオープン。魚三昧の逸品と握りの19品で構成するコース「本日の海を知れるおまかせ19品コース」をご紹介します。

看板のないお寿司屋さん「すしのしはち」

Sushirestaurant"SUSHINOSHIHACHI"withoutthesignboardattheentrance

札幌・すすきの中心部にある第3グリーンビルの5階。
エレベーターを降りて右へ進み、突き当りを右に曲がると正面に見えるのがこちら「すしのしはち」です。
シンプルでシックな入り口には、なんと看板がありません。

Anintercomattheentrancetocallthestaffbeforeentering

代わりにあるのはインターホン。
予約のみの利用のため、こちらでインターホンを押し、名前を告げて入店します。
知人の家に遊びに行くような心持ちです。

SushiRestaurant"SUSHINOSHIHACHI"in#3GREENBld.atSusukino,Sapporo

お店の中は、意外にも天井が高く解放感があります。
カウンター席と正面のテーブル席。
今回は、カウンター席に案内してもらいました。

JapaneseShochuwithstronggreentea

こちらのお店は、鮮魚店が営業する海鮮丼で知られる「シハチ鮮魚店」の系列店として2024年5月にオープン。
鮮魚店としての強みを生かし、とびきりのおいしい魚と魚料理を思う存分に味わって欲しいとの思いで出店したそうです。

「すしのしはち」のメニューは、「本日の海を知れるおまかせ19品コース」。
食事のみのコース(8,000円・税込)とドリンクの飲み放題がついたコース(11,800円・税込)があります。
今回は、ドリンクの飲み放題と一緒に魚料理とお寿司を味わいました。
(写真↑は「クラフト濃厚緑茶ハイ」、単品オーダーの場合580円)。

トップに戻る

“しはち”流、逸品の料理~1品目から5品目

"おまかせ19品"と聞き、品数の多さに驚き、また、どのようなお料理が出てくるのか、と期待でいっぱい。最初に出てきたのは、"マツカワガレイ"でした。

1.三石産マツカワガレイ

"BarfinFlounder"fromMitsuishiinShinhidakaTown,Hokkaido,withnaturallaverandhorseradish

北海道の太平洋側、新ひだか町三石(みついし)で獲れた"マツカワガレイ"です。
北海道各地でさまざまな種類のカレイが獲れますが、なかでも高級魚として知られるマツカワガレイ。
時期になるといろいろなカレイを目にすることが多い北海道ですが、札幌界隈の小売店では、なかなか見かけないマツカワガレイです。
そのマツカワガレイがなんとコースの一番手で登場し、一気にテンションが上がりました。

マツカワガレイだけでも嬉しくなりますが、単なるお刺身ではありませんでした。
手前右に見えているのは山わさび。
強いツンとした辛さが特徴の山わさびとお刺身の組み合わせが珍しいと思いましたが、マツカワガレイでなんと"岩のり"を包んでいました。

岩のりは、函館界隈の道南で特産ですが、その道南でも現在は貴重な海の幸です。
磯の香りが立ち、とても美味しい。
ひと品目から、北海道民にとっては馴染みの食材ながら、その組み合わせに驚きを隠せなかった「本日の海を知れるおまかせ19品コース」がスタートしました。

2.あん肝とスイカの奈良漬け・ミカンの和え物

MonkfiwhleverwithJapanesepickle”Narazuke”andJapaneseorange

2品目はこちら「あん肝とスイカの奈良漬け・蜜柑の和え物」。
口に含んだ瞬間から、まさに感嘆の声が上がりました。

あん肝の濃厚さはそのままに、奈良漬けの発酵感と蜜柑の酸味。
単独でいただいてもおいしいのですが、やはり思ったのは「日本酒と一緒に味わいたい」でした。

ここで、最初にいただいていた「クラフト濃厚緑茶ハイ」(単品オーダーの場合580円)から、日本酒にチェンジ。日本酒「常山超純米辛口」とともに、濃厚な酒の肴を味わいました。

ちなみに、コース料理をいただいていますが、このあん肝のお料理ばかりは、次のお料理が出てきても食べきらず、その後も日本酒とともに少しずつ、ゆっくりとあん肝を楽しみました。

3.三石産ギンポと玄米餅

Yu-anstylegrilled"Gunnel"fromMitsuishiinShinhidakaTownwithricecake

こちらは創作料理といいたくなる創造的なひと品。
新ひだか町三石産の「ギンポ」(ギンポウ・銀宝)と玄米餅を合わせて手巻き風にいただきます。

"ギンポ"は深海魚ともいえる魚だそうで、市場に出てくるのは珍しいそう。
いろいろな魚をおいしく提供したい、という思いで事業を展開する"シハチ鮮魚店"、"すしのしはち"ならではのひと品です。

ギンポは、しっかりと火を通した柚庵漬けにしているそう。
熱々の玄米餅や海苔と一緒にいただくと、やわらかい食感のギンポと一体化しとろけていきます。
ギンポ×玄米餅の意外性もありながら、美味。

4.オオズワイガニのカニの甲羅寿司

Giantsnowcrabsushionthecrabshell

"カニの身"も"かにみそ"もたっぷりな「オオズワイガニの甲羅寿司」は、おいしいだけではなく、食べやすく殻をむいてあるので、安心してしっかりカニの味を堪能できる嬉しいひと品です。

途中からは、すだちを絞っていただくと、濃厚な甘みにすだちの酸味が加わって、食欲がさらに増します。
すし飯よりカニの割合が断然多い、大変ぜいたくな味の甲羅寿司でした。

5.ホッケの煎り蒸し

Atkamackerelsushitopedwithfriedseabreamscales

最近では道南などでホッケのお刺身を提供するお店もあり、ホッケのお寿司と聞くと安易に生のホッケの握りかとも思いましたが、またしても見事な意表の付き方にしびれました。

煎り蒸しし、甘辛いタレを絡めたホッケはふわっふわに仕上がり、その食感とは対照的にパリッパリに素揚げした真鯛のウロコをトッピング。

温かい握りの甘辛く香ばしい味わいに感動します。
特に真鯛の素揚げウロコの香ばしさが忘れられません。
コースのなかでは"握り"の流れに入っていますが、オオズワイガニとともに手間をかけた仕事と味わいに、"一品料理"的な握りと呼ばせていただきたい。

トップに戻る

握りと〆の逸品~6品目から19品目

6.北海道産キンキの握り

SushioftheidiotfishfromHokkaido

5品目までで、すでに何度うなったかわからないほど。
おいしい魚介を味わうチャンスが少なくない道産子にとっても、目からウロコないただき方と味わいの料理が続いていますが、こちらは北海道産キンキの握りです。

大変希少な魚になって久しいキンキですが、これもまたあまり味わったことがない口当たりのキンキです。
希少とはいえ、ごくたまにいただくキンキの握りには、しっかりと脂が乗ったものが多いように思いますが、今回いただいたキンキは脂の乗りが"ほどよく"、歯ごたえもプリっとしてキンキの身そのものをより強く味わえたように思います。
とても上品なおいしさのキンキでした。

7.エゾメバルの握り

White-edgedrockfishsushi

エゾメバルは、塩とスダチで半日締めて握りに。
さらにいただく直前にスダチを絞っており、柑橘のさわやかさと一緒にエゾメバルを味わえます。

8.ニシンの握り

Herringsushi

近年は、春になると北海道の日本海沿いに群来(ニシンの大群)が見られるようになり、ニシンをいただく機会が増えたのですが、握りはまったくの別物。
なかなかお目にかかれない春の味覚だと思いますが、ふわっと柔らかく滑らかなニシンの食感と脂の乗りを存分に堪能しました。

おいしさのポイントは、やはり"ひと手間"のようです。
ニシンは半日、すし酢で締めているそう。
魚によって締め方をいろいろ工夫されているところもまた勉強になります。

9.マスの握り

TroutsushiontheSakuraleaf

サクラ香る「マスの握り」!

マスの握りの下に敷いている葉から、芳しい桜の香りが漂ってきます。
桜の葉の香りもまたこちらの握りの味わいのひとつ。

ところが、マスはさらに桜の葉を巻いて香りづけをしているそう。
香りづけの葉と敷いている葉は、異なる種類だそうです。

今年は桜のお花見をゆっくりできなかったのですが、マスの握りをいただいて、例年以上に春の気分を満喫できました。

10.北海道産ししゃも

LightlygrilledShishamosmeltfromHokkaido

北海道グルメのひとつ「ししゃも」。
北海道産ししゃもは昨今かなり希少ですが、大変贅沢にいただきました。

ごく軽く炙ったししゃもを熱々のまま手渡しで受け取り、シハチ鮮魚店オリジナルの特製スパイス「ばんのう。」をふりかけたマヨネーズをつけていただきます。

SHIHACHIoriginalseasoningspiceforfishdishmadefromchilipepper,citrusunshupeel,Japanesepepperandturmeric

「ばんのう。」は、唐辛子をベースに陳皮、ジンジャー、山椒、ターメリックと、まさに健康スパイスともいいたくなる原材料のラインアップです。

魚に合う調味料とのことで、一味とうがらしや七味とうがらしとはひと味違うおいしさ。
ちなみに「ばんのう生姜唐辛子」というそうで、コチラから購入できます。

Home-madeJapanesepicklesasanappetizer

箸休め(サービス)の自家製べったら漬け。
こちらもおいしいのですが、握りの付け合わせの"細切りにしたガリ"もとてもおいしく、とにかく目の前に並ぶものすべてに驚きがあるこれまで10品と箸休めです。

11.カマンベール茶碗蒸し

JapanesesteamedbrothycustardwithCamenbertcheese

オリジナリティと遊び心あふれるお料理がまた登場しました。
「カマンベール茶碗蒸し」です。

カツオなどのダシをしっかりとった茶碗蒸しですが、このダシが利いた茶碗蒸しとカマンベールチーズがよく合います。
鰹節とチーズの発酵つながりとはいえ、これほどおいしくまとまるのかと思うほど。
さらに隠し味には、高知県産の山椒がピリリと利いて、メリハリがありつつ深いお味の茶碗蒸しでした。

山椒が苦手な方は、スタッフの方が事前に訊いてくれるので、山椒抜きにもできるそうです。

12.ガリサバ

Handrollwithmackerelandgigner"Garisaba"

「なんときれいな!」と思った「ガリサバ」。
きゅうり・ごま・大葉の風味と礼文(れぶん)産の〆サバを使ったガリサバで、〆サバは自社工場で締めているそう。

"Garisaba"whoseingredientsrolledbythekelpsheet

さら海苔ではなく、"おぼろ昆布"で巻いており、海苔とは異なる風味がとてもよいです。

13.イクラの握り

SushiwithIkura

おそらく、誰もが大好きなイクラの握りですが、こちらのイクラ握りは、何かが違う…と思って聞いてみると、イクラの塩分が控えめなのだそう。
また、イクラの粒がはじけたときの食感がやわらかく、上品なイクラの握りです。

14.ホタテの握り

Scallopsushiwithdriedscallopflakes

14品目は、こちらも北海道の王道な海鮮ネタ「ホタテ」。
ですが、こちらもこれまでのホタテの握りと異なるのは、食感と味わいです。

ホタテの上にかかっているのは、乾燥したホタテ貝柱のフレーク。
いつもはホタテの甘みをサクっと感じておいしい!というところで終わりますが、今回は、ホタテの食感に加え乾燥貝柱フレークのギュッとした歯ごたえと、噛めば噛むほど浸み出てくる乾燥貝柱の旨味があとから追いかけてきます。

15.中トロの握り

Fattytunasushi

15品目は「中トロ握り」です。
中トロのおいしさはさることながら、すし飯のおいしさも気になっていました。
赤酢と米酢を使っているそうですが、お米にもこだわりがありました。

「すしのしはち」で使っているお米は、篠津(しのつ)産の「ななつぼし」だそう。
篠津は、札幌の隣、江別市にあります。

江別市篠津産の一等米「ななつぼし」を玄米で仕入れ、なんと毎朝精米機で自家製米しているそう。
このこだわりのすし飯が中トロをさらに引き立ててくれています。

16.TKGのとろたく花束

Sushiwithfattytunaandaquailegg

"花束"と名前についている通り、とても華やかなお寿司です。
トロとたくあんに加え、きゅうりとウズラの卵、それも黄身のみが入っています!
贅沢過ぎるTKG。

見るからに色合いも華やかで、海苔をまくと花束そっくりですが、お味もトロッとしたり、ウズラの黄身のまろやかさが加わったり、きゅうりとたくあんがシャッキリとしたり。

見ても味わっても華やかな「TKGのとろたく花束」です。

17.ウニ

Seaurchinsushi

期待を裏切らないラインアップのウニ。
手渡しでいただくウニは、海苔の香ばしさとパリっとした海苔の歯ごたえとともにいただきました。
磯を感じる香りと風味が口のなかいっぱいに広がる至福の時間です。

18.うおだくスープ

Fishbroth

ウニをいただいた時点で至福の境地でしたが、さらなる絶品のひと品が登場。
「うおだくスープ」です。

魚のアラをじっくり3日もの間煮込んだ「うおだくスープ」は、ひと口、口にふくんだ瞬間に旨味の凝縮加減をガツンと感じる奥深さ。

19.シハチミニ海鮮丼

Smallsizeofthebowlofricetoppedwithsashimi

そこに間髪入れず現れたのは「シハチ鮮魚店」のミニ海鮮丼です。
もちろん、このまま海鮮丼としていただくのもよいのですが、なんと、「うおだくスープ」をダシにして、お茶漬け風にいただけるとのことで…

Thebowlofricetoppedwithsashimiandfishbrothin"ochazuke"style

もちろん、贅沢なお茶漬け風にしていただきました。
お茶漬け用に茶碗がもうひとつ用意されており、その器でうおだくスープたっぷりの旨味三昧なシメご飯をいただきました。

うおだくスープは量がたっぷりなので、お茶漬け風にしてもなお、シメご飯のシメに鮮魚店ならではの魚介スープの深い旨味を味わってコースを締めました。

トップに戻る

個性的な品ぞろえで楽しむ日本酒

「すしのしはち」では、食事にドリンクの飲み放題がついたコース(11,000円)があり、「アサヒスーパードライ」(ドリンク単品価格850円、以下、ドリンクのカッコ内の価格はドリンク単品価格)と瓶ビール各種(890円)をはじめ、「角ハイボール」(800円)、「生すりおろしレモンサワー」(750円)、焼酎各種(700円~)、ノンアルコールドリンク(400円~)などから選ぶことができます。

なかでも、日本酒(90cc/750円~950円)は、個人的に特におすすめです。

"JozanChoJunmaiDry"sakefromFukui

なぜなら、お店のスタッフの方がいろいろな酒店に足を運び、そこで出会った「これは!」と思う日本酒を仕入れているそう。

このため、北海道のお店ではなかなか見かけないようなラインアップで、珍しい日本酒を飲めるチャンスがあります。

SakefromHokkaido"NISEKO"

また、そのときどきの料理に合わせた日本酒をアドバイスしていただけるので、ぜひスタッフの方に相談してみてください。
ちなみに写真↑は「カマンベール茶碗蒸し」に合う日本酒におすすめしていただいた「二世古」特別純米酒。
おすすめ通り、カマンベール茶碗蒸しとおいしくいただける日本酒でした。

旬の魚介をいろいろな料理とともにいただける「すしののはち」。
料理についてお店の方にお話を聞きながら楽しめるお寿司屋さんです。

単においしいだけではなく、仕入れている魚や調理の技、お店と会社の経営姿勢(「SHIHACHI STORIES」はコチラ

「すしのしはち」のデータ

名称
すしのしはち
住所
札幌市中央区南4条西3-1-1第3グリーンビル5階
TEL
011-596-9548
営業時間
17:00-23:00
定休日
水曜
アクセス
地下鉄南北線「すすきの」駅より徒歩2分
予約サイト(TableCheckすしのしはち)
すしのしはち
Instagram
sushi.shihachi
トップへ戻る

TOP