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箱根・宮ノ下の「富士屋ホテル」でのんびり過ごす大人の休日

加藤朋子

加藤朋子

神奈川特派員

更新日
2024年5月31日
公開日
2024年5月31日
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ヘレン・ケラー、ジョン・レノン、チャールズ・チャップリンなど、多くの著名人に愛されてきた箱根・宮ノ下にたたずむ「富士屋ホテル」を訪れました。1878年に創業し、1997年には建物の多くが登録有形文化財に指定。その後、2年以上に及ぶ大改修を経て2020年、"新生"富士屋ホテルが誕生しました。今回は、そんなクラシックホテルの代表とも言える「富士屋ホテル」に宿泊してきたので、その魅力をご紹介します。

扉を開けると、タイムスリップしたかのようなクラシカルな空間が広がります

明治時代から残る本館の大階段はフォトスポットとしても人気です
  • 本館ロビーフロア
  • 地下から入館するときは、この階段を登ります
  • 階段の手すりにたたずむ龍の彫刻
  • ホテル外観を眺める特等席
  • 細やかな装飾がいたるところに見られます
  • フロントの近くでお出迎えしてくれます
  • シンボルの富士山
  • リラックスできるソファが並びます
  • バー・ヴィクトリア

「富士屋ホテル」は大規模な耐震リューアル工事を経て、2020年に"新生"富士屋ホテルとして生まれ変わりました。私も何度も宿泊させていただいているのですが、リニューアル前後で比べてみると、古き良きノスタルジックな趣きはそのままに、館内が非常に快適になっていて、ますます好きになってしまいました。

本館の大階段はもちろん、各所にある装飾などはそのまま残っており、いい意味で時の流れを感じます。柱の彫刻や艶やかな手摺りを、一つひとつ愛でながら歩くのも楽しいひととき。

  • ノスタルジックなポスター
  • 富士屋ホテルギャラリー
  • レトロな郵便ポスト
  • 正面入口
  • 天井に設置されている趣あるライト
  • 屋内プール

同ホテルは、館内をふらりと歩くだけでも見応え抜群。富士屋ホテルギャラリーに立ち寄ったり、レトロかわいいポスターを見つけたり。ふと天井を見上げると、雰囲気のあるライトが目に入ったりと、さまざまな楽しみ方ができるのも魅力です。晴れた日はもちろん、雨の日もゆっくり過ごせるので、自分だけのお気に入りスポットを探してみてください。

  • 実際に使われていた貴重な品々
  • 一つひとつに時代の流れを感じます
  • 本は触れることができるので、じっくり読んでみてください
  • 以前、使用されていた看板を、天板にした大きな机
  • かつて客室で使われていたバスタブです

個人的におすすめなのが「ホテル・ミュージアム」。富士屋ホテル誕生から現在までを記した「富士屋ホテル史料展示室」がリニューアルしたものなのですが、積み重ねてきた140年という時間がギュギュッと凝縮されています。同ホテルを訪れた世界各国の著名人の写真などもあり、目が釘付けに。試行錯誤を重ねて紡いできたホテルの歴史や思いを垣間見ることができる特別な空間です。

高台に位置するフォレスト・ウイングに宿泊

目前に広がる箱根の森に癒やされます
  • 洗面化粧台も広々していて使いやすい
  • ドリンクも充実しています
  • 一つひとつがかわいくてワクワクします

同ホテルには、「本館」「西洋館」「花御殿」「フォレスト・ウイング」の4つの宿泊棟があり、それぞれ特徴が異なるのでどこに宿泊しようか迷いましたが、今回は「フォレスト・ウイング」をセレクト。目の前に箱根の森が広がり、モダンななかにも和のしつらえが落ち着いた雰囲気の客室です。

フォレスト・ウイング6階には、宮ノ下温泉を堪能できるスパがあるのですが、ここがまた絶景。箱根外輪山の雄大な景色を見ながら、ゆっくり湯浴みを楽しめます。宮ノ下温泉は、江戸時代、箱根七湯のひとつに数えられた名湯。箱根観光で疲れた体は、サウナで整えることもできるので快適です。パウダーコーナーも十分な広さがあり、リフレッシュできました。なお、すべての部屋にあるお風呂も、蛇口をひねると源泉100%の温泉を楽しめます。高温なので、お部屋で温泉を楽しむときは、十分に温度調整してからゆっくり堪能してください。

夏には蛍に出合えることもあるという水車小屋
  • 朝露に濡れたアヤメ
  • 日本庭園の鳥居付近
  • 階段でサワガニを発見
  • 新緑の青々としたいい雰囲気
  • 幸福の丘
  • ハーブガーデン

宿泊したらぜひ体験していただきたいのが、早朝散歩。庭園は朝5:00から歩くことができるので、朝露にしっとりと濡れた植物や、サワガニにお目にかかれることも。階段を登ると、幸福の丘やハーブガーデンもあり非常に気持ちいい場所です。

ハーブガーデンで育てたハーブは、ホテル内のレストランでも使われているそう。水車の近くでは、運がよければ、夏に蛍と遭遇することもあるようなので、四季折々の美しさを味わってみてください。

富士屋ホテル

住所
神奈川県足柄下郡箱根町宮ノ下359
電話番号
0460-82-2211(受付時間9:00~20:00)
アクセス
箱根登山鉄道「宮ノ下駅」から徒歩約7分
URL
https://www.fujiyahotel.jp/

ホテルから足を延ばして美術館巡りもおすすめ

箱根ガラスの森美術館

箱根ガラスの森美術館
  • 大涌谷を眺望する庭園
  • ガラスの体験工房付近
  • ヴェネチアン・グラス美術館
  • フォトプロップスがあります
  • 生ハムと旬の果実のシーザーサラダセット
  • うかい特選牛サーロインステーキセット
  • モッツァレラブッラータカプレーゼ
  • スープ
  • 桜海老のクリームパスタセット

「富士屋ホテル」から足を延ばして訪れたのは「箱根ガラスの森美術館」。箱根仙石原にあるヴェネチアン・グラス専門の美術館です。光を浴びて、キラキラ輝くガラスは思わず見惚れてしまいます。

同施設内には「ヴェネチアン・グラス美術館」があり、15世紀から19世紀にかけてヨーロッパ貴族を熱狂させたヴェネチアン・グラスがズラリと並ぶ姿は圧巻。7月15日(月)までの期間限定で、入口にヴェネチアンマスクなどフォトプロップスもあるので、撮影も楽しめます。

同施設内にあるカフェ・レストランは鉄板料理「うかい亭」を運営するうかいのブラッスリーグループ総料理長・細渕賢一が作り上げる本格的なメニューを堪能できるおすすめスポット。毎日6回、各15分公演で、ピアノやヴァイオリンなどの生演奏を聴きながらお食事ができる贅沢な空間です。

今回はランチメニューをいただいたのですが、桜海老のクリームパスタの桜エビの量にびっくり。しっかり海老の出汁が効いていて、一気に食べ進めてしまいました。カプレーゼは、フルーティなトマトとフレッシュチーズが相性抜群。サーロインステーキは、中はしっとり、外は香ばしい仕上がりに。お友だち同士でも、ご家族でも、デートでも、満足すること間違いなしのお料理です。

*展示やカフェ・レストランのメニューは、季節によって変更になる可能性がございますので、詳しくはHPをご確認ください。

箱根ガラスの森美術館

住所
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原940-48
電話番号
0460-86-3111
アクセス
東名御殿場I.Cから国道138号線で箱根方面へ約20分
URL
https://www.hakone-garasunomori.jp/

ポーラ美術館

2階エントランス
  • レストランアレイ
  • HIRAKUProjectの作品

「ポーラ美術館」は仙石原にたたずむ、自然豊かな美術館。開放感のある空間に、印象派をはじめとした西洋絵画から現代アートまで、幅広い作品を収蔵・展示しています。訪れたときは「HIRAKU Project」を開催しており、大西康明さんの作品にお目にかかることができました。現在、こちらの展示は終了しています。

館内の「レストラン アレイ」では「TABLE FOR TWO」メニューの「野菜と魚介のせいろ蒸し」をいただきました。「TABLE FOR TWO」とは開発途上国と先進国の「食」問題の同時解決を目指した、日本発の社会貢献運動のこと。日本の美術館として初めて「ポーラ美術館」で本格的に導入しました。

同美術館では、6月8日(土)より新たな企画展が始まります。何度訪れても胸が高鳴る美術館なので、新たな展示作品も楽しみにお待ちください。

ポーラ美術館

住所
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285
電話番号
0460-84-2111
アクセス
箱根登山鉄道強羅駅より無料送迎バスで約8分/観光施設めぐりバス(湿生花園行き)で13分、「ポーラ美術館」下車すぐ。無料送迎バスの時刻表はWebサイトにてご確認ください。
URL
https://www.polamuseum.or.jp/

箱根ラリック美術館オリエント急行

オリエント急行
  • 日替わりスイーツ、ティーセット付き
  • クラシカルな車両

同じく仙石原エリアにあるのが「箱根ラリック美術館」。同美術館には、箱根の急勾配の山を登り運ばれた本物のオリエント急行の車両があるんです。パリと南フランスを結ぶ「コート・ダジュール特急」として使用された、実物の車両内でいただくティータイムは格別。

メニューは日替わりスイーツ(ティーセット付き)のみですが、美術品に囲まれていただく特別な空間は、訪れる価値あり。ラリックが製作した列車の室内装飾や、装飾パネルは必見です。

箱根ラリック美術館オリエント急行

住所
神奈川県足柄下郡箱根町仙石原186番1
アクセス
各線小田原駅から箱根登山バスで約45分「仙石案内所前」下車
URL
https://www.lalique-museum.com/orient_express/
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