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【ボルジョミ】こんにちは&行ってらっしゃい!日本へのお客様

MAO

MAO

ジョージア特派員

更新日
2024年5月30日
公開日
2024年5月30日
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皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!

先日、私の勤務する国立公園に、ドイツから素敵なお客様が来られました。
広いこの地球上で起こる一期一会や、不思議な縁が結ぶ旅の出会いというものには、いつも心惹かれる筆者ですが、今回は偶然、また何でこんな所で!と思った出会いでしたので、彼女たちの許可を得て、少し紹介します。

ドイツからのお客様

筆者が勤務するBorjomi-Kharaguri国立公園(ボルジョミ-ハラガウリ国立公園)は、以前も別記事でご紹介しましたが、ご存知の通りボルジョミに位置しており、またトルコとの国境地区(Türkgözü)までも、車で1時間程で行ける場所にあります。

・【ボルジョミ】ボルジョミ・ハラガウリ国立公園の基礎情報|https://www.arukikata.co.jp/web/article/item/3005185/

その為、ボルジョミの大通りには多くの貨物トラックが陸路で荷物を輸送する為に、日夜問わず通っており、田舎町ではありますが、非常に交通量の多いエリアです。様々な国の文字が描かれた輸送トラックが通り、筆者も日々『このトラックはどこに行くのだろうか、来たのだろうか』などと思いながら、眺めています。

そんなボルジョミの国立公園で勤務していると、毎日ドイツやフランス、イスラエルやスペイン等、様々な国からハイキング好きな方々がお越しくださり、お話をしながら、おすすめのルートやどこに宿泊されるかなどを伺い、安全面にも気を配ってハイキング情報をお伝えしています。

さて先日勤務していると、2人のドイツ人女性が管理局にお越しになり、入山届を出しに来られました。
色々ご説明した後、数あるルートの中でどの組み合わせでハイキングするかをお二人で悩まれていました。

奇しくもその日の午後は停電(ジョージアではよく起こります)で、またお天気も非常に良かったので、管理局の外のベンチでゆっくりと座ってルートを決めてらっしゃいました。

いつもでしたら私達職員は建物内にいるのですが、停電故に電気も付かない、パソコンも使えないという調子でしたので
外でゆっくり彼女たちとお話しをする事に。

彼女たちから、”あなたはどこから来たの?”と筆者に質問をされ、日本だよと、と話すと、
『私達、今から日本に行くの!』との返答が。
私はてっきりジョージア旅を終わらせた後、ドイツに戻り、そして再び日本に行くのかと勝手に瞬時に思い込みましたが、
その後彼女達が続けて、発した言葉に驚いてしまいました。

『私達、去年自転車でドイツを出て、イタリア、ギリシャやトルコなどを経由して、最終目的地の日本に向かう途中なの!まず大分県で温泉に入ってみたくて!』と。

自転車で?日本に?しかも私が住んでいた大分県に?と色々と私は驚きを隠せない状況でしたが、

彼女達にとっても同様で、ジョージアでドイツ語を話す日本人であり、最終目的地の大分県で観光職をしてた日本人、と出会えるとは露程も思わなかったそうで、その場で意気投合してしまいました。

国立公園でハイキングルートを考える様子
ジョージアでの写真

陸路で入ったジョージアの印象

彼女達は、ドイツ→フランス→スイス→リヒテンシュタイン→イタリア→【フェリー】→ギリシャ→【フェリー】→トルコ→ジョージア→【飛行機】→中国のウルムチ→韓国→【フェリー】→日本の九州

が彼女達のルートでフェリーと中国への飛行機以外は自転車で旅をしています。その道中のジョージアで巡り会えたことに、非常に嬉しく感じました。
彼女達は、国立公園を3日間満喫し、最終日に管理局にあるロッカーの荷物を取りに再びやってきたのですが、その際ランチに誘っていただき、一緒にランチをすることに。

色々なお話しをする中で、彼女達は、トルコから旧ソ連圏のジョージアに足を踏み入れた際に味わった雰囲気の大きな違いについて教えてくれました。

筆者もかつてドイツとフランス、スイスの国境付近の街に住んでいましたが、国境付近というのは、国境に面している両国の雰囲気が交じり合った不思議な場所で、国境に面している国の言語両方を話す人が多い印象ですが、トルコから陸路でジョージアに入った瞬間には、まるで幕が閉じたかのように、違う雰囲気になり、人々の観光客に対する気質も体感として大きく変わったと話してくれました。いきなりソ連にタイムスリップしたかと思ったと。入り口の田舎とは別世界の様な首都にも非常に驚き、魅了されたとも教えてくれました。

また彼女達がジョージアに到着した日は偶然とってもポカポカ陽気なお天気だったのですが、トルコでは標高2500mという低い場所であったが、雪山の中を通ってきたことなども話してくれました。

彼女達は普段学校の先生をされているという事で、欧州によくある”Sabbatical year(サバティカルイヤー休暇)”で旅をしていました。

このサバティカルイヤー制度は、筆者が日本にも増えればいいのになぁと個人的に思っている制度ですが、
欧州の企業で今積極的に取り入れられている休暇制度で、主に教員などに休暇目的を制限せずに、勤務年数に応じて長期有給休暇が与えられる制度です。企業によって異なりますが、1年〜2年の休暇となります。
Sabbatical(サバティカル)は安息という意味で、ラテン語のSabbaticusが語源です。
ユダヤ教やキリスト教では土曜日が安息日とされており、故に”土曜日”はイタリア語ではSabbato、スペイン語でsábadoであり、そしてここジョージア語でもშაბათი(Shabati)と発音します。

そのような休暇制度があるからこそ、この様な長旅経験が出来るのも頷けますし、職場復帰した際に子供達に話すお土産話だけでも、きっと子供達はウキウキする様子が想像でき、素敵な制度だなぁと思いました。

筆者は以前も、ポーランドからバイクでここボルジョミに来られたカップルがおられ、彼らにも非常に驚いたものでしたが、その様な素敵な旅の途中の思い出に入れていただける事は、旅好きな筆者としても嬉しく思う今日この頃です。

トルコでの写真
中国での写真
トルコでの写真

素敵なお便りが到着

さて、先日彼女達は釜山からフェリーで日本へ入国したようです。

先週、そんな彼女達から素敵なお礼の葉書が私に届きました。
旅前にオリジナルのハガキをデザインして、旅先で出会った人々に送っていくのは粋で凄く嬉しくなりました。

また今の世の中はとても便利で、彼女達の旅の模様はGPSと共に彼女達の旅のBLOGで読むことが出来ます。

・Bike to Okunoshima and Shibuya|https://findpenguins.com/rausfrauen-on-tour/trip/bike-to-okunoshima-shibuya

彼女達の旅が日本で素敵な締めくくりが出来ることを、遠いジョージアから楽しみに応援しています〜!
Gute Reise!(良い旅を!)

中国での写真
韓国での写真
届いたオリジナルのお便り
福岡に釜山から入港した様子
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