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イングランド北東の海岸線には、北海に面した美しい風景が連なります。
昔はデーン人(ヴァイキング)やスコットランド人との攻防が絶えなかったため、要塞として建てられた古城も多く見どころいっぱい。
また、そんな海岸地帯にあるシーハムホール海岸は、シーグラス(ビーチグラス)がたくさん見つかることでも有名なんですよ!
シーグラスというのは、海に捨てられたガラス瓶などが長い長い年月をかけて細かい破片になり、海辺に打ち上げられたもの。ビーチグラスとも呼ばれます。
さらにその過程で砂や石で研磨されるため、擦りガラスのような表面になるのも特徴。
パッと見ただ砂浜にある小石のようなのに、よく見ると不思議な透明感がある?
と手に取ってみると、じつはシーグラスということがあります。
そんなシーグラスがよく見つかることで有名なのが、このシーハムホール海岸なのです!
この海岸にたくさんのシーグラスが見つかる理由は、昔(1850年代から1920年代まで)大きなガラス工場があったから。
そこで破損したり不要になったガラスを沖合に捨てていたのが、100年以上経った今シーグラスとなって浜辺に打ち上げられているのです。
当時は不法投棄なんて概念すらないほど、ゴミや不用品を海や川に大量廃棄するのが当たり前のように行われていました。今では違法で摘発されること必至。
しかしそのおかげ(?)で、この一帯はシーグラスの宝庫なんですね。
とはいえシーグラス拾いなんて初体験。最初ここに到着したときは、ただの砂浜に小石が混じっている光景が目の前に広がるばかりで、途方に暮れてしまいました。
でも周囲の人々がしゃがみ込んだり下ばかり見ながら歩いて、真剣に探しているので筆者もトライ!
幸いジーンズ穿いてたので座り込み、小石群をかき分けながらジックリ見ていたら……だんだん目が慣れてきて、見えるようになりました。
最初は小石にしか見えなかった中に、ちょっと色味や輝きが違うかも? と手に取るとシーグラス。
いったん目が慣れて探すコツをつかんだら、20分ほどで片手いっぱいのシーグラスを拾うことができました。(ついでに木星みたいな小石も1つオマケに。笑)
同行者たちもすっかり真剣になってしまい、結局この海岸で小1時間ほど過ごしたかもしれません。今まで海岸で拾うモノといったら貝殻か小石くらいだったので、シーグラス拾いはとても新鮮な体験。
拾ったシーグラスはガラスの小皿や一輪挿しなどに入れても綺麗だし、手作りアクセサリーにしちゃうのも素敵ですね。
そんなシーグラスの宝庫、シーハムホール海岸を訪れてみませんか?!
取材協力:英国政府観光庁 VisitBritain