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東京から日帰りで、山形県南陽市を訪れました。山形県在住の友人に案内していただいた、プチトリップで楽しめる、おすすめスポットをご紹介します。
最初に訪れたのは、南陽市新田でワイン造りを行うワイナリー「グレープリパブリック」です。山形新幹線 赤湯駅から20分ほど車を走らせると畑に到着。駅よりも標高100mほど高い場所に位置しており、昼夜の寒暖差は15〜20度にもなるのだとか。通常は見学を行なっておらず、収穫祭などイベントの日に見ることができるのですが、今回特別に畑を頂上まで登らせていただきました。頂上から山々を見渡すと、斜面に沿って風が吹き上げ、心地いい風が頬を撫でます。
自然の森を切り開き、長い時間をかけて開墾したというこだわりの葡萄畑は、硬い凝灰岩の土地。その土地をスタッフ総出でコツコツと耕し、少しずつ広げ、手作業で葡萄を育てているというから驚きです。
今回ワイナリーを案内してくれた矢野陽之さんは兵庫県出身。イタリア、オーストラリア、ニュージーランドを経て、山形に移住し、2019年30歳のときに醸造責任者に就任しました。ワイン造りの過程で使用する酵母は完全無添加にこだわっていて、「余計なものは混ぜないで、素直に、ストレートに葡萄そのものの味をカタチにしたい。醸造過程では、酵母がいかに気持ちよく動けるかを考えて向き合っています」と話していたのが印象的でした。
醸造施設には、スペイン・カタルーニャから輸入したアンフォラという陶器製の「かめ」がズラリと並び、数時間おきに味や香りのチェックをしながらワイン造りをしています。どれもていねいに手入れされていて、愛情たっぷりにワイン造りを行なっているのが見てとれます。矢野さんは「南陽市が日本ワインの入り口となり、ワインの世界に興味を持つキッカケになってほしい」と笑顔で話してくれました。
ブドウ共和国という意味の「GRAPE REPUBLIC」。国内外にあついファンを持っており、これからますます注目していきたい、注目の国産ワインです。
暑い季節に、冷んやりアイスを食べたいなら、「熊野大社」参道にあるクラフトジェラート製造所「ジェラート エン」がおすすめ。平日でも列ができるほどの人気ぶりですが、それも納得。店頭にはパートナー農家さんのこだわりの原料を使い、ここでしか味わえない個性豊かな味わいが並びます。
原材料わずか1kgからジェラート製造ができるのが強みで、全て生産者の顔が見える安心の一品。商品名には、個人のお名前や農園名も表記されています。
野菜や果物をベストタイミングで収穫し、そのフレーバーをジェラートに仕上げてくれるのも魅力。小ロットでジェラート製造ができるからこそ、「旬」を逃さずうま味をギュッと閉じ込めてくれています。旬なものってカラダが喜ぶ感じがしませんか? 素材の味を最大限に引き出したジェラートはどれも絶品。私は爽やかなキウイと、朝採れのアスパラガスジェラートをいただきました。ひと口食べると新鮮素材ならではの、ほんのりとした優しい甘さが口の中に広がります。
願いを叶える「三羽のうさぎ」で有名な「熊野大社」は、県内有数のパワースポットとしても知られています。御祭神の熊野大神様は「むすひ」の神様で、縁結びの神社としても大人気。県外からもたくさんの参拝客が訪れます。
この熊野大社の夏の風物詩となっているのが「風鈴」。境内に足を踏み入れると、どこからともなく涼を感じる澄んだ風鈴の音色が鳴り響きます。境内には風鈴の回廊があり、ここを歩くだけでも心が清らかな気持ちになるから不思議。風鈴は2024年9月末まで楽しめるので、ぜひ涼しげな音色に耳を傾けながら参拝してください。