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大小の魅力的な美術館が点在するマドリードの中で、小規模ながら人気のソロージャ美術館。バレンシア生まれの画家、ホアキン・ソロージャの作品だけを所蔵・展示しています。というのも、もともと20世紀はじめにソロージャが自宅兼アトリエとして使っていた建物をそのまま改装した美術館なのです。
1863年にバレンシアで生まれたソロージャは、ローマやパリで画家としての研鑽を積んだ後、1889年にマドリードに拠点を移しました。現在美術館になっている自宅兼アトリエは、1911年から使っていたそうです。すぐ下の写真の展示室はアトリエだったスペースですが、入るとその美しさにハッとします。作品のほかに家具や装飾品、画材も置いてありソロージャの息吹を感じます。通りから美術館の門を入るとまずアンダルシア風の庭園もあり、ほかの美術館とは異なる雰囲気を醸し出しているのです。作品はもちろんのことですが、この全体の雰囲気も美術館の魅力なのです。
この美術館が増築と改修のため、2026年はじめまで(具体的な日にちは未定)休館することが決まりました。増築するスペースには、期間限定の企画展室やイベント会場、修復作業室などができるのだとか。まさか画家が暮らしたあの建物や庭に大きく手を入れることはないとは思うものの、改修されるとのことなのでどんな風に変わってしまうのかちょっと心配です。
今年の9月30日をもって休館となるので、それまでにマドリードに行かれる方は、ぜひリニューアル前の美術館にお立ち寄りください。
今どき入場料3ユーロというのはとてもうれしいのですが、毎週土曜日の14:00~20:00、日曜日は入場料が無料になります。また、来月8月1日、8日、22日、29日は22:30まで開館時間が延長になり、20:00以降の入館は無料になります。この4日間は20:00からガイドツアーもあるそうなので、興味のある方は美術館のサイトをご覧ください。
※ ここに書かれた情報は2024年7月25日現在の情報です。その後変更になる可能性もあるので、行かれる前に最新情報をご確認ください。