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パリ・オリンピックがすぐそこまで迫ってきました。7月26日の夜に行われる開会式を皮切りに、8月11日までパリを中心に熱戦が行われます。開幕を数日後に控えてパリ市内も、いよいよオリンピックの雰囲気に包まれてきました。
7月14日と15日にはパリ市内を聖火リレーが巡りました。7月14日はフランスの革命記念日。1年の中でも特に重要な祝日です。
革命記念日の午前は、大統領の出席のもと凱旋門からシャンゼリゼ大通りを軍事パレードが行われるのですが、同大通りがオリンピックの準備で使えないため、今年はフォッシュ通りでパレードを実施。フォッシュ通りはパリで最も道幅が広い通りです。
いつもであれば、フランス空軍のアクロバット飛行チーム「パトルイユ・ド・フランス」が、シャンゼリゼ大通りを西から東へ飛び、パリ市内を横断してトリコロールの飛行機雲を吐くのですが、今年を凱旋門を北から南へ飛ぶ、珍しい形での飛行ルートになりました。
この記念式典が終わった後は、オリンピックの聖火リレーに移行。凱旋門を出発した聖火は、ルーヴル美術館、バスティーユ広場、2015年にテロが起きたバタクラン劇場前などパリ市内のモニュメント巡り、23時過ぎにパリ市庁舎前に到着。沿道では多くの人が聖火リレーを見物していました。
革命記念日の夜は、いつもエッフェル塔前にあるシャン・ド・マルス公園でコンサートが行われます。そのコンサートが今回はオリンピックの準備のため同公園が使えないため、パリ市庁舎前の広場で開かれました。市庁舎への聖火到着に合わせてエッフェル塔の花火が開始され、人々を魅了しました。
7月14日の深夜には、パリ市庁舎のオリンピック展示スペースに聖火が安置され、無料の聖火見学も行われました。
オリンピック開会式前の約1週間前、7月18日からは、開会式が行われるセーヌ川沿いを中心に、SILTと呼ばれる立入制限区域が設けられています。そのSILT実施時期に合わせて、市内の警備がさらに強化された印象を受けます。
市内を歩いていても、巡回する憲兵を見かける確率が格段に増えましたし、地下鉄駅の構内や車両内での巡回頻度も増えました。地下鉄内などは、通常であればRATP(パリ交通公団)の警備員を見かけるくらいですが、憲兵の巡回をここまでよく見かけるのは、2015年の同時テロ事件の直後、またはコロナ禍による外出制限期間中以来かもしれません。
SILT付近またはその内側は人がとても少ないですが、外側はいつもの夏より人が多い印象です。いつもの夏以上に至る所から英語などフランス語以外の言語が聞こえ、世界中から人が集まっていることを実感できます。ついにオリンピックが始まります。