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パリとリヨンを行き来する際に、まず思い浮かべるのがフランス国鉄(SNCF)が運行する高速列車TGV。じつはTGV以外にもパリとリヨンを繋ぐ高速鉄道があります。イタリアの鉄道会社トレニタリアが運行するフレッチャロッサです。
フレッチャロッサは、イタリアで運行する高速列車ですが、2021年からミラノからリヨンなどフランス国内の駅を経由してパリを繋ぐ営業をはじめ、現在ではイタリア国内を含まないパリ(パリ・リヨン駅)とリヨン(リヨン・パール・デュー駅およびリヨン・ペルージュ駅)間のみの運行も行っています。そのため、フランスにいながらTGVと少し趣を変えてパリ・リヨン間を移動できます。
フレッチャロッサの魅力は多彩なシートクラスです。TGVの場合、1等と2等の2種類ですが、フレッチャロッサはエグゼクティブ、ビジネス、プレミアム、スタンダードの3種類。好みと予算に合わせて細かく選べます。
エグゼクティブは、シート間の幅がとても大きく採られており、飲み物や食事などがフルサービスで提供されます。ビジネスは2-1の3列のシートアレンジで、TGVの1等車と同じですが、座席の配置具合はTGVの1等より余裕があります。またドリンクとスナックが無料で提供されます。スタンダードは2-2の座席配置で、飲み物などの提供はありません。
なおビジネスおよびスタンダードは、静かにする車両(Silenzio)か普通の車両(Allegro)か選ぶことができます。
フレッチャロッサは、SNCFのウェブサイトで検索をしても予約できません。トレニタリアのウェブサイトから予約・購入します。日にちによってはTGVより安いこともありますので、パリ・リヨン間を移動する場合は、料金を比較してみてもいいかもしれません。
ただ、1日の運行本数はTGVが圧倒的に多いため、予定と照らし合わせながら、どちらの鉄道会社を選ぶか考えてみてください。行きはTGV、帰りはフレッチャロッサと変えてみても楽しいと思います。
パリやリヨンでの乗車方法はTGVと変わりません。改札口で二次元コードを読み取らせて乗車します。TGVと同じく発車2分前に列車の扉が閉まるため、時間に余裕を持っての乗車をおすすめします。ちなみに私の普段の習慣をお伝えすると、パリなど始発駅の場合(つまり列車がホームに最初から入線していて出発を待っている状態)、30分前には駅に到着しています。理由は、大体30分前に乗車ホームが決まり、表示やアナウンスが行われるからです。
いろいろな選択肢を考えつつ、旅行をより彩りあるものにしてみてください。