• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

みどり美しい夏の「地蔵院」

Akio

Akio

京都特派員

更新日
2024年8月27日
公開日
2024年8月27日
AD

夏の地蔵院へ行って来ました。ここは、通称・竹の寺と呼ばれ、美しい竹林が広がる寺院です。
地蔵院は、竹林だけでなく夏季には青もみじや苔の緑も美しく映えています。
地蔵院へは、阪急・上桂駅から徒歩約12分。
近くには、鈴虫寺や西芳寺も徒歩約10分ほどの地にあります。

京都の右京から西京、向日市や長岡京市、大山崎町等にかけては、
古くから竹林が多い地域です。

山門から入ると、すぐに本堂へ向かう緩やかな坂となった参道があり、
美しい竹林が続きます。

地蔵院と言えば晩秋の紅葉が有名ですが
夏の緑の美しさも素晴らしいです。苔と、もみじと竹林の緑が凄く綺麗です。

一休さんが幼少期を過ごしたお寺

ここは、幼少期の一休さん(後の一休宗純禅師)が過ごしたお寺でもあります。
一休さんは、室町時代の明徳5年(1394年)この地で誕生しました。
その当時の朝廷は、南朝と北朝に分かれていたそうですが
地蔵院開基でもある細川頼之の尽力で、北朝に統一されました。
一休のお母様は、北朝、後小松天皇の寵愛をうけ身籠りますが、南朝の高官の血筋だったため、
難を逃れるために御所を去ります。
そして細川頼之の奥方の御縁を頼りに地蔵院・寺領地内の民家で明徳5年(1394年)御子を出産しました。
千菊丸と名付けられた御子が後の一休宗純禅師です。
その後、6歳で安国寺(京都市四条大宮にあった臨済宗の寺院)に入門するまで、この地で幼少期を過ごされました。

境内奥に建つ一休禅師母子像

母子像の銅板には……
「一休が生まれたこの地は、ここ地蔵院のあたりらしい。
このあたりは竹藪の深い森が多い。地蔵院も「竹の寺」と呼ばれていた。
御所を追われた母子が暮すにふさわしい場所といえよう。
縁側に腰かけていると母に手をひかれた一休が、いまにも現れるように思えてならない」
水上勉「一休を歩く」より

境内奥にある方丈(京都市登録有形文化財)では、
細川護熙元総理大臣揮毫の書「海南行」の襖が公開されていました。

海南行 <細川 頼之>
人生五十 功無きを愧ず
花木春過ぎて 夏已に中ばなり
満室の蒼蠅 掃えども去り難し
起って禅榻を尋ねて 清風に臥せん

厳しい暑さが続く京都ですが、地蔵院には苔ともみじと竹林の織りなす
美しい緑の世界が広がっています。

地蔵院

京都市西京区山田北ノ町23
TEL
075-381-3417
参拝時間
8月9.00~13.00(13.30閉門)
拝観料
500円
アクセス
〇電車阪急上桂駅→徒歩約12分〇バス京都駅前バス停・C6乗り場から京都バス83号系統(五条通嵐山・苔寺行き)に乗り、苔寺・すず虫寺バス停で下車。徒歩10分
トップへ戻る

TOP