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こんにちは~山梨特派員の水月です。
山梨県南アルプス市の「南アルプス市芦安山岳館」を紹介します。
南アルプス連峰の登山道入口にほど近い場所にある、山岳文化と人と自然とのつながりを伝えるミュージアムです。
「芦安山岳館」は、世界的な建築家、故、丹下健三氏によって設計されました。南アルプス連峰の山並みをイメージしているそうです。
さっそく、館内に入ってみましょう。
梁や柱に木を使った明るい空間には、木材の持つぬくもりを感じます。
カラマツをメインに、山梨県産木材を使って建築されているそうです。
ヒノキ、スギ、アカマツ、カラマツなどそれぞれ木の特性を展示したコーナーもあります。
「山に学ぶ」のコーナー。
山の模型もあり、南アルプスの山々を上から眺めることができます。いつも地上から見ている山々の位置関係がとてもよくわかりました。
そのほか、高山植物、山に棲む動物たち、地質や自然現象などがわかりやすく展示されています。
「山に生きる」のコーナー。
実際に使用されていた登山用具や、山の暮らしに欠かせない道具などが展示されていて、山と共に暮らしてきた人々の生活や歴史を垣間見ることができます。
「人は山を治めることによって山に守られている」
展示のなかにあった言葉です。
じっくりと見て歩き、ユネスコエコパークの理念でもある「自然と人間社会の共生」について、考える時間となりました。
山岳図書コーナー。
ここは、山岳関係の図書が充実していると評判なんです。その数、およそ3万冊。
雑誌「山と渓谷」「岳人」などは創刊号から揃っています。なかなか手に取ることのできない蔵書もあり、一般の方から研究者までたくさんの方が利用しているそうです。図書館のみの利用は、無料です。
無料コーナーには、南アルプスユネスコパークについての展示もされています。
ここでは、子供たちが遊びながら山に親しめるような塗り絵やパズルなどもあり、家族で楽しむこともできますよ。
今年2024年度は、企画展「古屋絵菜 山山.(さんさん)」を開催しています。
国内外を問わず活躍する山梨県出身の染色作家、古屋絵菜氏の作品展です。
伝統的な染色技法であるろうけつ染めを用いた、自然の雄大さや秘めた力、繊細さや恐ろしさまでをも追求し続けたという作品が並びます。
企画展「古屋絵菜 山山.(さんさん)」開催期間は、2025年3月11日までです。
館内には、夜叉神峠に設置したライブカメラ映像を巨大スクリーンで観られるコーナーもあり、リアルタイムで白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)が映し出されています。晴れた日には、美しい山々を眺めることができます。
芦安のエリアマップや、手作りの夜叉神峠への登山マップも無料で配布しています。
ホームページでは、登山、ハイキング、山小屋の情報などを見ることもできますよ。
「芦安山岳館」は、南アルプスの山岳文化を研究、継承し、自然保護や安全登山の大切さを伝える施設。
山が好きな人、南アルプスの大自然を知りたい、感じたいという人はもちろんのこと、多くの人にぜひ訪ねていただきたいミュージアムです。
■南アルプス市芦安山岳館
・開館時間: 9:00~17:00
・休館日: 毎週水曜日、年末年始(夏期は無休)
・入館料: 大人(中学生以上)500円 子供(小学生)250円
・住所: 〒400-0241 山梨県南アルプス市芦安芦倉1570
・Tel: 055-288-2125 Fax: 055-288-2162
・URL: 南アルプスNET