キーワードで検索
先日アウトドア用品のチェーン店へ行ったとき、レジ前で見慣れないお菓子に出会いました。その名は、ロムニーというメーカーのケンダル・ミントケーキ。
パッケージの表裏を読んだところ、ミント味で飴と砂糖菓子の中間みたいなもののようです。しかも創業1918年というから百年以上のロングセラー!なのに筆者が今まで知らなかったのは、昨今のスーパーマーケット等ではあまり売られていないからでした。
というのもこのケンダル・ミントケーキ、登山家をはじめとするアウトドア派に根強いファンがいるものの、湖水地方で製造を続けている小規模メーカー。また現代の一般消費者からの需要が少なく、大手スーパー店頭には出回らないのでしょう。
それでは、何故これが登山家に愛されるのか?そもそも、どんな味なのか?と興味が湧いたので、1つ買ってみました。(すぐやる課!笑)
さて名称の由来であるケンダルは、湖水地方にある街。ここの菓子職人だったジョセフ・ワイパー氏が1869年に考案したのが、ミント風味の硬い砂糖菓子です。
やがて1918年、彼のレシピを受け継いでジョージ・ロムニー氏が起業し・・・と、そこまでは「伝統のお菓子アルアル」。
では何故、これが登山家に愛されているのでしょう?
その答えが、パッケージ裏に印刷されていました。
1953年に英国のエドモンド・ヒラリー卿とテンジン氏が史上初のエベレスト登頂に成功したとき、登山中のエネルギー補給にケンダル・ミントケーキを食べていた事が報じられました。携帯しやすく悪天候下でも食べやすい点が、実に重宝されたそうです。
すると瞬く間に、エベレスト初登頂という伝説的な偉業を支えたお菓子として知名度が爆上がり!ほかの登山家や探検家もそれに倣い、今もそれが受け継がれているんですね。
ヒラリー卿たちのレジェンドにあやかって、登山や探検の成功祈願をかねた「お守り」的お菓子とも言えそうです。
それではケンダル・ミントケーキ、実食してみましょう!
パッケージから出てきたのは、板チョコ状の白くて硬いもの。手でバキッと割れる硬度です。この絶妙な「お菓子にしては硬いが、ハッカ飴ほどには硬くない」点が、登山家の携帯食に便利だったと想像できました。
そして食べてみたところ、素朴で優しいミント風味の砂糖菓子。のど飴やハッカ飴ほどにはミントが強く感じられないのも、ちょっと意外でした。
冒頭で述べたように大手スーパーや食料品店で見かけることは少ない、レジェンドなお菓子ケンダル・ミントケーキ。
アウトドア用品店ならば遭遇率が高いので、気になる方は探してみてね!
ロムニー公式サイト:Romney's Kendal Mint Cake