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【カヘティ】秋だ!収穫だ!ワイン作りだ!

MAO

MAO

ジョージア特派員

更新日
2024年11月4日
公開日
2024年11月1日

皆さんგამარჯობა(ガーマルジョバ:こんにちは)!

先日カヘティに住む友人に誘われ、ジョージア人には欠かせない秋の大切な大行事である”ブドウ収穫(ルトゥべリ)”のお手伝いに行ってきました。

このブドウ収穫は、ジョージア人にとって大切なワイン作りの為にするもので、家庭によって生産量は違いますが、1家庭につき、トンを超える事はよくあり、かつて筆者が出会った方では、家族が多いからと20トン作っているという方もいらっしゃり、非常に驚きました。今回はそんな貴重なジョージアのブドウ収穫の様子を紹介していきます~!

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ブドウ収穫はどこであるの?

さてブドウ収穫は、ジョージア全土どこでも出来るわけではありません。ワインを飲むということや自家製ワインを作るという事は、ジョージア人の伝統としての共通認識はありますが、その温度差は地域によって少し異なります。

ワイン作りや、それに必要なブドウの産地として有名なのはジョージア東部のカヘティ地域(Kakheti)になります。

以前も果物の旬の時期を紹介した際に、カヘティに関しては少し紹介しましたので、良ければご覧ください。

例えば、首都トビリシやカヘティ地域、その近郊に住むジョージア人は秋(9月中旬~10月上旬)が近づくと、自分の家が有するカヘティのブドウ畑での収穫や友人の家の収穫手伝いに大忙しになります。先日収穫を手伝った家のお子さんが、”『この時期学校に行くと、僕の家来週収穫なんだ!』『私も!』という友達であふれてるんだ~!”と言っていました。

収穫には、1家族だけでは人員が足りず、家族だけでちまちま収穫をしていると、広大な畑を前に旬が過ぎてしまう恐れもあるので、ご近所や友人、子供たちもみーーんなで必ず手伝うのがジョージアの伝統のブドウ収穫スタイルであるルトゥベリ(Rtveli:რთველი)です。

私の友人や他協力隊員は皆、ジョージア東部に住んでいるので、秋になると収穫手伝いのお誘いが来たり、収穫で忙しくしている様でしたが、ボルジョミやジョージア西部の市民にとっては、ブドウ畑のあるカヘティが遠いせいか、秋だからといって忙しくしている様子はあまり見られませんでした。

たまに親戚のルトゥベリを手伝ってくる~という同僚がいたりするだけで、あまり収穫自体には馴染みはないので、地域毎で温度差があると言ったのはそういった理由です。

しかしカヘティとは別に、例えば大都市クタイシのあるイメレティ地方でもワインは有名であり、ブドウ畑もあるので、収穫に忙しくされている方はいらっしゃるんだろうなぁと、山間部で収穫に縁のないボルジョミ在住の筆者はふと思います。

なのでこの時期は、色々な旅行サイトやトビリシからの日帰りツアーでも、”ブドウ収穫とワインテイスティング”がセットとなったツアーが発売されています。また観光客の方で、もし首都に住むジョージア人に知り合いがいる場合は、”収穫手伝ってみたいんだけど、、”とダメ元で伝えてみるのも良いかもしれませんね。ジョージア人にとって収穫で人員不足は常なので、週末であれば喜んで参加させてくれると思います!

早朝からいざ出発!

さてトビリシを朝8時頃出て、1時間程でカヘティ地方の友人の畑に到着しました。

畑の所有者家族、友人、親戚、私たちを合わせた総勢15人程での収穫!

いざ、到着後手袋をし、ハサミを持ち、収穫するぞ!!と意気込んでいたら、『まぁ、ちょっと待て!』と。

オーナーから筆者に収穫バサミの代わりに、ジョージアの蒸留酒であるチャチャを渡されました。

『収穫の前に、収穫出来る事に感謝してまず乾杯だ!』との事。流石ジョージアスタイル。

そんなこんなで、朝9時から青空プチ宴会が始まりました。

アルコール度数が40度を超えるチャチャで、カーーっと喉が焼ける様な感じを味わい、体も少し温まった所でようやく収穫開始!

収穫する際は、半袖、長ズボン、羽織るための上着(動いていると暑くなるので脱ぎ着して温度調節する為に)、帽子、汚れても良い靴で挑みましょう。手袋はあったら汚れずに済みますが、無くても可能です!(水で洗えば、すぐ汚れは落ちます)

もしどうしても手の汚れが気になる方は、軍手などを持参しましょう。ハサミやバケツは貸してもらえます。

女性陣はハサミとバケツを持ってひたすらブドウを収穫。多少の枝や葉っぱも混みで収穫していきます。枝や葉っぱは、ブドウを最終的に圧縮機に入れる時に、除去されるので心配はないですが、少し混じったその渋みもジョージアワインの良さなのです。

一方男性陣はというと、女性陣が猛スピードで刈って満杯にしていくバケツを一挙にいくつも持って、トラックの荷台に集め、空のバケツをひたすらに女性陣に渡していくという仕事。みんな大汗を流していました。

実を言えば筆者は、この収穫にたまたま遊びに来ていた弟も連れて(いや?巻き込んで?)参加したのですが、弟も観光に来て重労働をするとは思っておらず驚いていましたが、こんな貴重な経験が出来るなんて!と非常に楽しんでいました。

4時間程収穫に没頭したら、コーヒーと甘いお菓子でブレイク。

この日は曇りでしたが、運動の様に体を動かす収穫にはちょうど良いお天気で心地よかったです♪

  • 収穫前にチャチャで乾杯!
  • ハサミでひたすら収穫していきます
  • 男性陣は重労働!
  • 子供から大人までみんな一緒に収穫です

収穫後のお楽しみ、、!

休憩後も、ひたすら収穫!!ようやく本日の目標数である3トンを収穫し終え、16時前頃に収穫は終了となりました。

さてその後はお待ちかねのジョージアの宴会であるスプラ(Supra)です。

収穫を手伝ってくれた家族や親戚、友人への感謝の気持ちを込めて、昨年収穫し作成したワインを飲みながら、みんなでジョージアのBBQであるムツバディ(Mtsvadi:მწვადი) を食べるまでが、収穫の日のスケジュール。収穫だけをして帰宅なんてことは、ジョージアでは滅多にありません。友人曰く、ブドウの枝を炭にして作るムツバディが最高なんだとか。

この日のメインは、ヤギと豚のムツバディで、疲れた体に染み渡る美味しさで、ワインにもピッタリと、とっても美味しく楽しくいただきました。みんなで屋外に机を並べて大勢で食べる光景はジョージアの地方では良く見られる文化ですが、こうして老若男女顔を合わせて、自家製の野菜やお肉のお料理を楽しむという伝統はとても温かくて素敵だなと筆者はいつも思います!

  • スプラの準備中
  • 収穫したブドウ達
  • お肉を一度ボイルします
  • 美味しそうな本日のメインディッシュ
  • みんなでお食事
  • みんなで乾杯〜

貴重なジョージア体験

この日は皆首都トビリシに帰る必要もあったので、夜20時頃にはお開きになり、車で戻ってきました。長い時では深夜遅くまでスプラが行われるジョージア。筆者もいつもジョージア人のスタミナには驚くばかりです!

もしこれをご覧になっている方々が秋のジョージアに旅行を計画中であれば、秋しかできないジョージア体験でルトゥベリをしてみるのも、貴重な経験でとってもオススメです⭐︎

レストランで食べるムツバディも美味しいですが、収穫後青空の下で食べるムツバディは格別の美味しさですよ~!

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