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夏は餌が豊富な北の海域で過ごしているザトウクジラは、冬になると出産・子育てのために小笠原諸島、ハワイ諸島などの暖かい海域に回遊してきます。小笠原諸島では毎年11月中にシーズン初観測されることが多く2024/25シーズンは早々と2024年11月2日に初観測されていました。12月頃から5月頃まで島周辺で観測され、なかでも2月、3月はボートツアーはもちろん、陸上からでも見られる確率が高いホエールウォッチングのベストシーズンです。1月も終わりが近づき陸上からも見かける回数が増えてきて本格的なホエールウォッチングシーズンの到来を感じます。
シーズンを迎えたホエールウォッチングについて紹介します。
まずは陸上からの観察にはウェザーステーション展望台のように海が広く見渡せる場所がおすすめです。またウェザーステーション展望台にはザトウクジラの行動を紹介した解説パネルが設置されています。
視野を広くして海全体を眺めていると時折ブロウが上がります。そこを双眼鏡で見るとザトウクジラの背ビレや尾ビレ、運がよければブリーチングと呼ばれるダイナミックなジャンプが見られるかも!(ブロウはザトウクジラが呼吸をする際に海面から上がる白い霧状のものです。)
クジラからは距離がありますが、広い海のアチコチで上がるブロウを見ていると、ヒトが生活する場所からこんなに近くでこんなにたくさんのザトウクジラたちも生活をしているんだと実感が湧いてきます。
また船に弱い方でも安心して楽しむことができます。
陸上から観察するときのポイントです。
【広い海域が見渡せる場所を選ぶ】
視野が広いと見られる確率が上がります。おすすめはウェザーステーション展望台です。
【双眼鏡を使う】
肉眼ではただの白波に見えても双眼鏡を使えば迫力のブリーチングが見られることもあります。
双眼鏡で見るコツは、まずは目視で場所を確認してから、双眼鏡の視野をそこに合わせるようにすることです。
小笠原ホエールウォッチング協会では双眼鏡の貸出(有料)を行っています。
*モンベル会員の方は無料となりますのでぜひ会員証をお忘れなく!
https://www.owa1989.com/
【防風対策をする】
天候・風向きによっては風が冷たく寒い日もあります。ウインドブレーカーなどの風を通さない上着を持っておけば安心です。
【レンタバイク、レンタカーが便利】
ウェザーステーション展望台までは大村地区から徒歩30分程度ですが、急こう配のため徒歩では少し大変です。
村営バスも通っていないためレンタカー・レンタバイク・タクシーなどを利用するのがおすすめです。
天気がよくて風もない暖かい日ならお弁当持参でのんびりと過ごしても気持ちがいいですよ。
ぽかぽか陽気の日はお昼休憩の島民でにぎわっていることもあります。
船でクジラを探すホエールウオッチングツアーに参加すると、もっと近くでザトウクジラに出合える確率が上がります。小笠原諸島では人間のウォッチング行為がクジラたちの自然な行動を妨げないようにホエールウォッチングの自主ルールをいくつか定めています。
そのなかのひとつに、ザトウクジラから100m以内には侵入禁止、というものがあるため、ホエールウォッチング船はクジラとの距離が100mになったらエンジンを停止して自ら近づくことはありませんが、停まっている船にクジラから近づいてくることもあり、運がよければこんな間近にザトウクジラと出合えることも!
迫力のあるブリーチングが見られたら最高ですが相手は野生動物なので、どんな出合いになるかはそのとき次第です。あなたが出合えたその瞬間を貴重な時間としてお楽しみください!
ホエールウォッチングツアーに参加するときのポイントです。
【暖かい服装で参加する】
上の写真も参考になりますが、船上は常に風が当たるため想像以上に寒いです。また波飛沫がかかることもあります。風を通さず、濡れても大丈夫なウインドブレーカーなどをお忘れなく。
【船酔い対策を忘れずに】
冬の海は揺れることも多いため酔止め薬は準備しておきましょう。
【半日ツアーもおすすめ】
乗り物酔いしやすい人や船酔いが不安な方は半日ツアーに参加して様子を見るのもおすすめです。
【動画を上手に活用しよう】
どこから出てくるかわからないクジラのいい瞬間を写真でとらえるのは至難の業です。動画で撮影しておいてベストショットを切り取るのもおすすめです。
ホエールウォッチング催行業者については小笠原村観光協会の公式ウェブサイトをご覧ください。
ホエールウォッチングツアーの画像提供いただいたMilphin あいland Guideさんは鯨類大好きガイドさんですが、普段は森歩きツアーなどを開催されています。