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英国ハロゲート:アガサ・クリスティが失踪中に泊まったホテル「オールド・スワン」

小野 雅子

小野 雅子

イギリス特派員

更新日
2024年11月26日
公開日
2024年11月28日

イギリス推理小説の第一人者として、今なお根強いファンが多いアガサ・クリスティ。

たとえ小説そのものを読んだ事がなくても、映画やドラマになった「オリエント急行殺人事件」「ナイル殺人事件」や、彼女の原作による舞台劇を観た人は多いことでしょう。

今回ご案内するのは、ミステリーの女王と言われた彼女自身が実際に起こした、有名な失踪事件中に泊まっていたホテル「オールド・スワン」です。

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場所はイングランド北東、ヨークシャー州の古都ハロゲート。ここはイングランド南西にあるバースと同じく、歴史ある温泉リゾート地として知られています。

このホテルは1777年創業と老舗ですが、今のように改築されたのは1800年代後期。現在はイギリス全国に展開する「クラシック・ロッジズ」チェーン傘下の4つ星ホテルです。

  • ホテル「オールド・スワン」
  • 落着いた印象のエントランス

さてアガサ・クリスティ失踪事件。ご存知ない方もいらっしゃると思いますので、概要は以下のとおり。

それは1926年12月のある日。夫だったアーチー・クリスティから突然「恋人と一緒になりたいので離婚してほしい」と言われたアガサは、直後に家を出て行方不明になりました。

人気絶頂の流行作家が失踪するなんて、まさに現実は小説より奇なり?!イギリス中を騒然とさせた大事件に。

そしてコナン・ドイルを始めとする小説家や著名人がこぞって真相を推理するほどに発展した末、遂に11日目に見つかったのがここだったのです。

  • アガサが泊まっていたと記したプレートが壁に
  • ゆったりした間取りが居心地いいツインルーム
  • 1階ラウンジ アガサの小説に出てきそうな雰囲気!

筆者と連れが宿泊したのは、スタンダード・ツイン。客室の内装はシンプルながら、ベッドルームもバスルームも広々とした間取りで快適に過ごせました。

朝食は、アールデコなステンドグラス天井が美しいレストラン「ウェッジウッド」にて。同じく1階にある共同ラウンジと同様に、いかにもヴィクトリア朝らしい雰囲気が漂う空間です。

ビュッフェテーブルにはパンやジュース、ヨーグルトなど簡単なものが並び、暖かい朝食やコーヒー紅茶は、席についてから給仕スタッフさんに頼みます。

我々は典型的イングリッシュ・ブレックファーストを注文。目玉焼き、ベーコン、ソーセージ、ベークドビーンズ、マッシュルームなどにトースト。やや量が多いものの、ベーシックで外さないメニューは旅先でほっと安心しますね。

  • オーソドックスで外さない、イギリス式朝食
  • 美しい古都・ハロゲートの街並み
  • 人気ティールーム「ベティーズ」本店も

硫黄泉が発掘された16世紀から、湯治リゾート街として人気のあったハロゲート。由緒ある美しい街並みを愛でながら散策すると、まるで時代をタイムスリップしたようです。

史跡や美術館、また人気ティールーム「ベティーズ」本店も、すべて徒歩圏にあるホテル「オールド・スワン」。もしアガサ・クリスティのファンでなくても、きっと充実した滞在が出来ますよ!

 

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