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【大阪】世界遺産「百舌鳥(もず)・古市古墳群‐古代日本の墳墓群‐」を歩くⅡ

mami

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岡山特派員

更新日
2024年12月18日
公開日
2024年12月18日

2019年に世界遺産として認定された大阪府堺市の百舌鳥エリアの古墳群を訪れました。11月末は大仙公園内にある日本庭園の紅葉も見ごろで、堺の歴史を知ることができる堺市博物館は無料開放日でお得な一日を過ごしました。

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広大な大仙公園には古墳以外にも博物館や図書館、日本庭園などもあります。日本庭園では菊花展が開催されていたので、自転車をとめて入ってみました。入場料は200円です。大輪の立派な菊が美しさを競い合うように咲いていました。

盆栽のような菊も展示されていました。30㌢ほどの高さの菊に花がびっしりと咲き、初めて目にしたので「こんな仕立て方があるのか。」と驚きました。

日本庭園は足立美術館を作庭したことで知られる中根金作(なかねきんさく)の作庭です。足立美術館の庭園の中は眺めるだけで歩けませんが、ここは「築山林泉回遊式庭園」といい文字通り歩き回れる庭園なのが嬉しいです。

歩き始めると池の対岸の奥から中華風の建物が見えてきます。正面の緑鮮やかな笹のような築山も日本庭園らしくありませんね。この庭は中世に海外貿易の拠点として栄えた「堺」に見立て、庭園手前側を「中世の堺」とし、海に見立てた池を挟んで対岸側を「中国大陸」に見立てた庭園でした。

中国大陸側の山は中国の廬山を表し、そこに豪快な滝石組「飛流瀑(ひりゅうばく)」が組まれ、青石による石橋か架けられています。

映波橋と印月橋という二つの橋では、結婚式の前撮りのために複数のカップルが入れ替わり立ち代り撮影をされていました。

橋の上流からは遣り水が流れ、周囲は「石津渓」と名付けられていました。紅葉の中でひと際華やかな黄色いツワブキの花があちらこちらに咲き見事でした。夜はライトアップをしているということなので、昼間とはまた違った趣を感じることができるのでしょうね。

一周して大陸側のほうから日本庭園を眺めます。入り口にあった数寄屋風神殿造りといわれる建物が庭に馴染んで見事です。堺の豪商たちが会合等に利用した集会所を想定して造られたとのことです。ここではお抹茶とお菓子もいただけます。

ちょっと、菊を見ようか…と立ち寄った庭園ですが、南北300㍍もあり見所がたっぷりでした。

堺市博物館も見どころが満載でした堺の歴史や文化について理解することができる博物館です。

古代のコーナーは「仁徳天皇陵石室石棺図」をはじめ、13基の古墳からの出土品を展示しています。破壊された古墳の出土品もありました。宮内庁が管理されている古墳の陪塚が、災害や戦後の復興のために破壊されていることは驚きです。
中世は自由都市堺です。堺は鉄砲鍛冶も有名で、徳川家康が造らせたという3㍍を越す火縄銃も展示されていました。

堺市内の祭りで使われるふとん太鼓も展示されています。

以前、堺市内をサイクリングしたときに遭遇したふとん太鼓です。何基ものふとん太鼓に遭遇し、当時は座布団が載っていると思いました。百舌鳥八幡宮(もずはちまんぐう)に到着し、一息いれているところでしょうか。重さは1.0t~2.0tもあり、約50~70人ほどで担ぐといいます。

堺市博物館には学芸員の他にもボランティアガイドの方もいらっしゃり、疑問に思った質問にはほとんど答えて下さいます。歴史好きの方にはぜひ訪れていただきたい博物館です。

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