• Facebook でシェア
  • X でシェア
  • LINE でシェア

猫学(ニャンコロジー)で小笠原のノネコ対策を知る

たびんちゅ

たびんちゅ

東京・小笠原諸島特派員

更新日
2025年1月24日
公開日
2025年1月24日

2011年に世界自然遺産に登録された小笠原諸島はここでしか出会えない生物も多い反面、人の影響により島に定着した外来種と呼ばれる生物も多く、さまざまな外来種対策が実施されています。そのひとつに小笠原諸島にしか生息していない鳥を守るために野生化して山域で暮らす猫(ノネコ)を捕獲するというノネコ対策があります。

AD

ノネコ対策が始まった当初は捕獲されたら島内で殺処分される予定でしたが、東京獣医師会の協力が得られたことでノネコたちは定期船おがさわら丸に乗せられ、本土の動物病院に引き取られ、ヒトと暮らせる状態になったら里親を探して引き取られています。

そのため父島にはノネコがおがさわら丸に乗船するまでの時間を過ごす”ねこ待合所”が設置されています。

  • ネコの顔になってます
  • 父島にあるねこ待合所

施設内の見学はできませんが、建物の壁にノネコ対策についての展示・搬送待ちのネコの数・これまで搬送されたネコたちの似顔絵などが掲載されているので観光の方がよく足をとめて見学しています。

  • 搬送を待っているネコの数
  • これまで搬送されたネコの似顔絵

このような”外来種も次のステージに進む”ことはそれまでの外来種対策の中ではなく、これまでにない取組みが始まったと当初新鮮な感動を覚えました。それも小さく人口の少ない小笠原諸島だけでは実現不可能なため、東京の獣医師の方々の協力というのがとても大きいことも感じました。

そしてノネコ対策がスタートして数年で、かつては幻の鳥と呼ばれていた固有亜種アカガシラカラスバトの若い鳥を見かける機会が増えこの取組みの効果を実感するようになりました。

幼鳥は全体に黒っぽい

2005年に始まったノネコ対策が2025年で20年経つことを記念し公開講座が開催されます。ノネコ対策の初めから携わっている獣医師の方やノネコたちの遺伝子解析をしている方たちのお話が聴ける興味深い内容となっています。

捕獲は現在も継続中で搬送を待っているネコがいます。いつか小笠原諸島からのネコをお迎えしたいかも・・・と思われている方などぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。

 

■猫学(ニャンコロジー)「猫も鳥も守るーー20年を迎えるノネコ引っ越し作戦」
開催日時  2025年2月11日(火)14:00~15:30
受講料  会場受講3300円  オンライン受講2750円

申込先
会場受講  https://www.ync.ne.jp/otemachi/kouza/202501-18019026.htm
オンライン受講  https://www.ync.ne.jp/otemachi/kouza/202501-18019128.htm

詳細は申込先ウェブサイトにてご確認ください。

トップへ戻る

TOP