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以下、私の肌感覚ですので統計を取ったわけではありません。エッセイ風に読み進めていただければと思います。その断りを入れた前提で……なんだか最近、パリ・シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へ向かうタクシー運転手のサービスが改善された気がするのです。
以前の空港から乗るタクシーといえば、正規のタクシー乗り場から乗ったとしても、しばしば定額以上の追加料金を降車時に請求しようとしてきたり、観光客を騙そうとする運転手に常に気を使いました。それが最近(私が乗ったタクシーがたまたま良い運転手に当たり続けただけかもしれませんが)、以前と比較して料金をちょろまかす機会にも会わず、とても優しいのです。
優しいといっても、これはフランスのスタンダード上、“優しい”のであって、平均的にきっちりと物事を進める日本の基準からしたら、普通かもしれませんが……。
潮目を感じたのは昨年パリで開かれたパリ・オリンピックあたり。以降、空港乗車時に料金メーターはすぐにきちんと定額表示に設定するし、クレジットカードは問題なく使えます(本来であれば使えるのですが使えないと言い張り、現金で受け取りたがる運転手は一定数いました)。
Uberなどのライドシェアと違って、タクシーの良いところはバスレーンを走行できるところ。一般車が通れる道が混んでいても、タクシーだと比較的スムーズに移動ができます。乗り場についても、タクシーの場合は、降機後の荷物受け取った後の出口から近いところに乗り場が位置していますので、便利です。
少し前までは「料金を誤魔化されないようにUberなどが良い」という風潮もありましたが、今は私はタクシーをお勧めできます。
シャルル・ド・ゴール空港から市内へのタクシー定額料金は、年々上がっていますので注意が必要です。例えば、少し前の定額料金を現在の料金と勘違いして「高い料金を請求された」と思われてしまうと、今度は運転手が不便ですので、乗る私たちも最新の情報を確認しておきたいです。
2025年については、パリ右岸が56ユーロ、パリ左岸が65ユーロです。「右岸」というのはパリ市内を流れるセーヌ川を境に北側の地域、「左岸」は南側の地域です。
セダンタイプのタクシーは通常3名乗り。後部座席に3名が乗ります。助手席は基本、乗りません(乗れません)。5名以上で乗る場合(ワンボックスタイプなど)、5名以降からは1名に対して5.50ユーロが追加になります。予約については、即時配車だと4ユーロ。事前配車(明日の何時に来てほしい)は7ユーロが追加になります。
パリ市外の住所には定額料金は適用されません。特にパリ市に隣接し、地下鉄も通っているためパリ市内と同じような認識になりがちな場所もありますので、パリ市外の自治体にホテルなどを取っている場合は、料金が変わります。パリ市内の場合、郵便番号の頭二桁が「75」になります。
荷物が多い時に空港からのタクシーはとても便利ですので、このまま優しい運転手が多いタクシー事情のままでいてほしいと切に願います。